Core i5-12600Kと組み合わせてパフォーマンスを徹底チェック

DDR4対応ながら驚異の実力を発揮! ASRockのゲーム向けZ690マザー「Z690 PG Riptide」を発売前に触ってみた

文●藤田 忠 編集●市川/ASCII

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第12世代Core&DDR4メモリー環境のパフォーマンスをチェック

 Z690 PG Riptideが備えるVRMヒートシンクとM.2ヒートシンクの冷却性能、CPUの基本性能、写真・動画の編集、オフィスワーク、ゲーミングなどのパフォーマンスをチェックしていこう。

 まずは、VRMヒートシンクの冷却性能を見ていこう。CPUに高負荷をかける「CINEBENCH R23」を30分間実行した際のVRMヒートシンク周りの温度を、非接触タイプの温度計を使って計測している。

 CPUソケット周りにエアフローのないオールインワン水冷ユニット搭載時でも、VRMヒートシンク周りの温度はトップ、リア側ともに50度台に抑え込まれている。室温が20度前後なのもあるが、不安のない温度といえるだろう。同時にCPU温度も「HWiNFO64 Pro」を使ってチェックすると、Pコアの最大温度は"69度"、Eコアは最大で"53度"だった。バラック組みではあるが、240mmラジエーターのオールインワン水冷ユニットなら余裕で、空冷CPUクーラーとの組み合わせも十分視野に入るだろう。

 続いてはM.2ヒートシンクの冷却性能をチェックしよう。検証で使ったストレージは、PCIe 4.0対応NVMe M.2 SSDである、Western Digitalの「WD_Black SN850 NVMe 2TB」だ。「CrystalDiskMark」を使い、テストサイズ:64GiB、テスト回数:9回で2回連続して実行した際の温度をチェックした。OS起動後、何もせずに10分放置した際の温度は"39度"だったが、その後は最大で"79度"まで上昇していた。エアフローのない状態でこの温度だったので、サーマルスロットリングに臆することなく、最速クラスのM.2 SSDを使ってもよさそうだ。

定番ベンチマークを実行! ゲーム以外の用途も快適に扱える

 ここからは「CINEBENCH R23」と「PCMark 10」といった定番ベンチマークソフトに加えて、実際にアプリケーションを使って計測するベンチマークソフト「UL Procyon」も試してみた。今回は「Adobe Photoshop」と「Adobe Lightroom Classic」を使い、「Photo Editing Benchmark」でパフォーマンスをテストしている。

 まずCINEBENCH R23は、マルチスレッドで"1万7118"スコアー、シングルスレッドで"1888"スコアーを記録した。環境やOSが異なるが、加藤氏が試した検証結果を上回るスコアーになっている。

「CINEBENCH R23」の結果

 続いてPCMark10の”Standard”テストを実行すると、総合スコアーは"8940"、日常使いやアプリの起動時間などから求められる「Essentials」が”1万2008”、オープンソースオフィスソフト「LibreOffice」による作業を想定した「Productivity」が"1万753"、クリエイティブ系作業を想定した「Digital Content Creation」が"1万5020"スコアーと、いずれも満足な結果を記録している。

「PCMark 10」の結果

 最後はPhoto Editing Benchmarkを見ていこう。あまりASCII.jpで試したことのないベンチマークだが、実際にAdobeアプリケーション使って処理を行なうため、今後のマルチメディア性能のチェックに良いだろう。

「Photo Editing Benchmark」の結果

 比較に使えるデータは少ないが、総合スコアーは"7882"と、加藤氏の検証結果と並ぶ優秀なスコアーを記録している。Photoshopのみで処理が行なわれる「Image Retouching」と、PhotoshopとLightroom Classicの両アプリで処理が行なわれる「Batch Processing」のスコアーも高い。Adobeアプリの動作とともにパフォーマンスも満足いくレベルだ。

 ここまでの各ベンチマークを通して、DDR4メモリー対応でありながらも良好なパフォーマンスを発揮した、Z690 PG Riptide&Core i5-12600K環境。第12世代CoreプロセッサーがWindows 11に最適化されている点も関係しているかもしれないが、第12世代Coreプロセッサー+DDR4メモリーの組み合わせでもパフォーマンスに不安なし、といっても差し支えないだろう。

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