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最新Core i9も冷やしきれる? ROGの水冷CPUクーラー「ROG RYUJIN II」シリーズでチェック

2021年11月17日 11時00分更新

文● 松野将太 編集●ASCII

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360mmと240mmモデル、実際どのぐらい冷え方が変わる? Core i9-12900KとCore i5-12600Kで実験

 製品の概要を確認したところで、実際に「ROG RYUJIN II」シリーズがどれだけCPUを冷やせるのか、また「ROG RYUJIN II 240」と「ROG RYUJIN II 360」では冷却力がどの程度違うのかを実際に見てみよう。検証には第12世代Coreプロセッサーの最上位SKU「Core i9-12900K」、およびミドルクラスの「Core i5-12600K」を搭載するPCを使用した。なお、PCはベンチマークテーブル(検証台)を使って組み上げており、GPUには「GeForce RTX 3080 Ti Founders Edition」を搭載。室温は24度の設定、CPUクーラーの動作プリセットはすべて初期設定の「標準」のままとしている。

 まずはやや負荷のかかる動作環境として、Core i9-12900Kを搭載したPCでベンチマークソフト「3DMark」の「Time Spy Extreme」を動作させた際のCPU温度を確認する。

 「ROG RYUJIN II 240」と「ROG RYUJIN II 360」、どちらを使った場合でもCPU温度は70度未満に収まっており、さすがはハイエンドCPUクーラーといった印象だ。ただし個々の温度を見ていくと、「ROG RYUJIN II 360」では最大温度がテスト開始直後の62度程度に収まっているのに対し、ラジエーターサイズがおおむね2/3になる「ROG RYUJIN II 240」では、テスト開始直後とCPUテストが実行される後半部分でCPU温度が65度を超えてしまう。過去のメインストリームCPUと比べても発熱が大きいCore i9-12900Kということもあって、ラジエーターサイズによる影響が明確に表れる結果となった。

 続いて、短期的にCPUに高い負荷がかかる3Dレンダリング系ベンチマーク「CINEBENCH R23」を3回連続実行した際の温度を見ていこう。ここではCore i9-12900KとCore i5-12600Kを使用し、どちらも「ROG RYUJIN II 240」と「ROG RYUJIN II 360」で動作させた際のCPU温度を計測している。

 まずはCore i9-12900Kの結果だ。CPUがフルロードされるため、全体的に「Time Spy Extreme」よりも高めの温度となっているが、ここでも安定しているのは「ROG RYUJIN II 360」だ。「ROG RYUJIN II 360」が最大温度86度をキープしているのに対し、「ROG RYUJIN II 240」は部分的に90度を超えてしまう場面があり、やや厳しい印象がある。Core i9-12900Kを長期的に使用するのであれば、より冷却力が高い「ROG RYUJIN II 360」を使用するほうが望ましいのは間違いない。

 一方のCore i5-12600Kは、ミドルクラスということもありやや温度が落ち着いている。「ROG RYUJIN II 360」はおおむねテスト全体に渡って65度程度で推移しており、文句なしの結果だろう。「ROG RYUJIN II 240」は特にテスト開始時に温度が急激に高まる瞬間があり、その際には70度を若干上回るものの、おおむね70度以下の温度をキープできている。高負荷がさらに長時間続くようなシーンでは70度を超える可能性もあるが、許容範囲だろう。Core i5-12600Kを利用するのであれば、「ROG RYUJIN II 360」と「ROG RYUJIN II 240」のどちらを使うかは悩ましい選択になりそうだ。

 ここまで見てきた通り、第12世代CoreプロセッサーはハイエンドCPUクーラーを利用しても全体的に高温になりがちなので、「ROG RYUJIN II」シリーズのような高性能クーラーを利用する価値は多いにあると言っていい。この機会に新しいPCを組み上げるというユーザーはもちろん、今後の買い替えを視野に入れて先にCPUクーラーを調達しておきたいという人にとっても、「ROG RYUJIN II」シリーズは魅力的な選択肢と言えるだろう。

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