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NECレノボが大和市図書館とコラボして実施したプログラミング教室が大好評!

文●馬波レイ 編集●村野晃一(ASCII)

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図書館で学ぶプログラミングの基礎

 11月3日、神奈川県大和市にある大和市図書館にて、小学生向けのプログラミング教室「図書館でプログラミングワークショップ」が開催された。

 これは、日本一利用者のある図書館として知られる大和市図書館が、レノボ・ジャパン、NECパーソナルコンピュータの企画・協力を得て実施したもの。図書館とプログラミング教育と聞くとあまり繋がりがなさそうに思えるかもしれないが、“市民の交流の場”として新しい図書館の在り方を追求する大和市図書館ならではの新たな試みとして意義深いものなった。ここでは、その模様をレポートする。

大和市図書館を中心に芸術文化ホール、生涯学習センターなどが入った複合施設・文化創造拠点シリウス。館内にカフェ店舗があり飲食物が持込可能で会話もオーケーなど、利用者目線での運営方針もあり、年間300万人もの利用者を集める

 募集開始とともに即定員に達したという全2回の無料ワークショップには、各10名ほどの子供たちとその保護者が参加。NECレノボが用意したAndroidタブレットやノートPCを使って、先生役を務めた同社社員(ボランティア参加)のレクチャーを受ける形で進行していった。

“プログラミング的思考”を育む方法

 第1部として5~8才向けとして実施された“ものがたり動画制作ワークショップ”では、画面にシーンやキャラクターを配置して物語を作っていく動画制作アプリ「オリガミ」を使ってのレクチャー行われた。2020年からは小学校でのプログラミング教育が実施されたこともあってか、参加者の子どもたちは手慣れた手付きでツールを使いこなす様子が伺えた。

ワークショップに用いられた「オリガミ」はキッズプロジェクトが開発・運営する教育用WEBアプリ。動画制作を通してプログラミング的思考が学べる。文字を使わないので未就学児からでも始められる

 印象的だったのは、昔話である桃太郎を一応の題材とはしたものの、先生からは物語の構成は自由、かつ「失敗してもオーケー」と伝えられた点。その理由は、考えて/実行して/振り返ることが“プログラミング的思考”を育むことにつながるからだそうだ。

ちょっとした説明だけで手慣れた様子で動画制作を進めていった子供たち。ワークショップの最後には自作の物語を発表する一幕も

はじめて触る学習ツール「みんなでプログラミング」は新作ゲームみたい!?

 第2部では7~12才向けとして“みんなでプログラミングワークショップ”が実施された。こちらはぐっと本格的になり、ノートPCを用いてプログラムの基礎がレクチャーされていった。

コンピューターを動かすにはプログラムによる命令が不可欠ということを噛み砕いて説明

 高学年向けな内容だけに、先生と生徒がコミュニケーションを取りつつの授業(というほど堅苦しいものではないが)なのに加え、教材に用いられたICT学習ツール「みんなでプログラミング」は、この日初めて使ってみるという子供たちも多く、まるで新作ゲームを目の前にしたかのように目を輝かせながら、熱心に課題に取り組んでいた。

ワークショップに用いられた「みんなでプログラミング」。「前に進む」「右を向く」といったブロックを並べてキャラクターの動きを制御して、正解までの道筋を作り上げていく。ゲーム感覚でプログラミングの基礎を学んでいける

 そうした子供たちの熱意もあってか、子供たちは先生が逐一教えることもなく課題をスイスイと解いていった。中にはブロックの数を減らす工夫を見せる子供もいて、頭の柔軟さを感じさせた。

マウスやキーボード操作にも慣れている参加者たち。ワークショップで使われたタブレットやノートPCはNECレノボが用意したもの

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