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NECレノボが大和市図書館とコラボして実施したプログラミング教室が大好評!

文●馬波レイ 編集●村野晃一(ASCII)

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図書館でプログラミング教育を行う理由

 図書館でプログラミング教育を行うという企画は、どのように生まれ、どんな意義があるのか。本プロジェクトの中心人物であるレノボ・ジャパン柳沼 綾さんと大和市立図書館の副館長 山口由理子さんにお話を伺った。

レノボ・ジャパン コンシューマ事業部 営業戦略部本部長の柳沼 綾さん(左)と大和市立図書館副館長の山口由理子さん

――今回の企画の経緯はどういったものなのでしょう?

柳沼:もともとNECレノボグループとしては、プログラミングコンテストなど、パソコンを届けるだけではなく利活用をしてもらうことに注力をしたいという思いがありました。そこで、STEM教育の草の根プロジェクトとして全国の図書館で無償のワークショップを行うという取り組みを2年前から立ち上げ、コロナ禍で実施のずれ込みはありましたが、今回やっと実った形です。

――会場に大和市立図書館を選ばれた理由は?

柳沼:すでに多くのメディアで取り上げられていますが、文化施設として市民の方にさまざまな教育機会を与えられていらっしゃいます。そのポリシーが、CSR(企業の社会的責任)を進める企画のコンセプトとマッチしたので、最初の場所としてふさわしいだろうと実施をお願いしました。

山口:大和市立図書館は従来の図書館とは違って“滞在型の図書館”を目指していて、心地よく本を読んだり、ワークショップや健康講座など、本だけでは得られない情報を得られる場所であるよう心がけています。そこに今回の講座がうまくマッチしたと思います。

――実際に今回のワークショップを終えての感想はいかがですか?

山口:図書館に務めている私達スタッフは文系脳なので、プログラミング教育と聞くと難しいものだと思っていました(笑)。ですが、タブレットを使ってまるでゲームのように進めていけるのは楽しそうでした。お子さんたちも目をキラキラさせて熱中している様子が見て取れたので、遊びの延長のような形で学んでもらえるのがすごくよかったです。プログラミング講座は非常に需要が高く、今回も公募開始と同時にすぐ定員が埋まりました。今後もこういった取り組みを図書館、あるいは学校と連携してやっていけたらと思います。

柳沼:実はすでに図書館と並列して学校でのワークショップの企画も進めています。学校の先生方からは「プログラミング教育をどう教えたらわからない」という声が多くあるので、今回のようにボランティアの教育補助員も同行する形で実施して、ノウハウを提供させていただく予定です。

――最後に、今後の展望をお聞かせください。

柳沼:子供さんひとりひとりがプログラミングができるようになって、その上でコミュニケーションが取れるようになってもらえればいいですね。今回使用したツール「みんなでプログラミング」も、機能アップデートで自分が作った問題をオンラインで公開して評価できる機能を追加しています。プログラミングをすることで人から認められ、もっと学びたいという意欲を持ってもらえるような仕組みを提供していく予定です。今回使用したのは小学生向けの簡単な問題でしたが、中高生向けにチャットボットやデータサイエンスを行う問題も用意していますし、学年を飛び越えて学んでもらうことも可能です。

山口:大和市立図書館としても、機会があれば今後も同様の取り組みを行っていきたいと思っています。今回は限られた人数でのオープンスペースでしたが、もっと大勢が集まれる形での実施の可能性も含めて、検討していきたいと思います。

ワークショップを終えた子供たちには認定書が贈呈された。プログラミングの魅力がより多くの子供たちに伝わることを願う

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