優しいハックの次のターゲットはアクセス権(ジョイゾー星野さん)
最後はノンビンことジョイゾーの星野智久さん。四宮さんとともにkintone hack常連で、今回は4回目。ただ、優勝経験はない。「kintone hackで一番負け続けているエンジニアが僕なんです。言ってて悲しくなった」と語る。
もちろん勝ちたい。しかし、星野さんは「kintone hackをなぜやっているのか?」という原点に立ち戻った。kintoneの「誰でも簡単に」を実現すべく、優しくないところ、優しくするハックこそがポリシー。「このポリシーを忘れたらノンビンじゃない」と星野さんは語る。これまで入力、設定、管理などのテーマを手がけてきた星野さんが今回目を付けたのが、アクセス権だ。
kintoneはアクセス権を細かく設定することができるが、誰にどの権限を付与しているのかわかりにくい。人数が増えたら、増して把握できない。そこで作ったのがアクセス権をビジュアルしたビュー。追加、編集、削除などそれぞれの権限がベン図で表現されているので、ユーザーがどの権限を持っているのか一目でわかる。権限の設定もユーザーをドラッグ&ドロップすればOKで、保存を押せばkintoneの設定として登録される。これは素晴らしいUIだ。
ユーザーだけではなく、組織やグループ単位でも追加できる。また、すでに設定されているユーザーの権限を変更する場合は、アクセス権をそのまま継続するか聞いてくれるので便利。さらに、アプリ番号を登録することで、同じ権限を簡単に付与することも可能。「権限設定どうなってるのか?なんて、もう思わせません。ITが苦手な人を筆頭に、優しいハックをこれからも続けていきたいと思います」と星野さんはまとめた。ホント、ぶれないな。
チャンピオンはトヨクモの江田さんが獲得!
さて勝負の行方は、ここまでトップを守っていたトヨクモの江田さんがジョイゾー二人の追撃をかわして、初のチャンピオンへ。実用度の高いハックで、納得の優勝だったと言えるだろう。
kintone hack nightのレポートを始めて今年ですでに5年目だが、スキルの頂点を極めるべく戦うエンジニアたちのアイデアは本当に無尽蔵だと感心する。2年連続で若手がチャンピオンをゲットし、「プレイヤーチェンジ、プレイヤーチェンジ」の声が聞こえた今年のkintone hack nightだが、今から来年の展開も楽しみだ。では、また幕張で会いましょう。