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限界突破の強力なハックにおったまげ

kintoneの神々たちが熱く戦う kintone hack nightが今年も開催

2021年11月05日 09時30分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII

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kintoneで電話を実現するkinfone爆誕(赤い芸人高橋さん)

 トップバッターは赤い芸人ことKDDIウェブコミュニケーションズの高橋克己さん。Twillioのエバンジェリストとして知られている高橋さんが今回披露するのは、ビジネスユースで利用できるまったく新しい電話のシステムを謳う「kinfone」だ。コンセプトは「普通に使ってもらえること」。純正のAPIを使うことで、アップデートでも問題なく動作するという。

赤い芸人こと高橋克己さんが今年も来襲

 つねに高音・ハイテンションな高橋さん。「今から3年前、私はこう言いました。『これからの時代はLINEだよ。電話をかけるやつは、電話野郎とさげすまれるんだ』と。でも、今年も電話の輻輳がニュースとなった。やはり電話の重要さは変わってない」と指摘する。とはいえ、高橋さんは大の電話嫌い。「出社しないととれない」「取り次ぎがうざい」「迷惑電話が多い」「個人のケータイ教えたくない」などイケてない電話の問題を解決するのが、kintone版の電話であるkinfoneだという。

 kinfoneは、1つのスペースと2つのアプリから構成され、内線表から発信ボタンを押すと電話をかけることができる。ユーザーごとにふられる内線番号の管理にはCybozu.comを採用しており、登録されていない番号からの着信は登録されているスマホすべてにとれる。「世界中どこにいてもスマホで着信がとれる」(高橋さん)。着信した電話番号を電話帳に登録することができ、迷惑電話の番号に登録すると着信を断ってくれる。

Cybozu.comと連携した内線管理

電話帳アプリのユーザー選択フィールドで担当者がアサインできる

 その他、担当者にのみ着信する機能や内線通話の機能、留守番電話機能では音声認識まで可能し、「もう電話に出ることすら不要になる」(高橋さん)とのこと。今後も在席状況の自動化、着信後の転送機能、営業時間管理との着信連動などバージョンアップ予定されている。そのまま商用化できるのではないかと思うくらいの実用性の高さに驚かされたLTだった。

知られざる「ピープル」に光を当てた(ビットリバー安藤さん)

 2番手も同じくkintone hack常連のビットリバー安藤光昭さん。広島から来た安藤さんは、「『ラブユアカオス』。このテーマを見たとき僕が感じたのは、組織の混沌を乗りこなす、多様な人々。そんなイメージでした。そして私のハックとも共通するテーマです。」と第一声。そんな安藤さんが選んだテーマがkintoneの「ピープル」だ。

ピープルをハックしたビットリバー安藤光昭さん

 ピープルは一言で言うと、ユーザーが好きに使える個人用の伝言板。日報や記事投稿、ナレッジの公開、雑談などに利用でき、実はkintoneのさまざまな画面にメニューが現れる。まさにkintoneを象徴する機能とも言えるピープルだが、実はあまり使われてないという。

残念ながらあまり使われていないピープル。安藤さんの落胆っぷり

 安藤さんが構築したオリジナルのkintoneでは、まずピープルをSNSのプロフィールのように使える。また、kintoneの全文検索に関しても、ユーザーごとのアクティビティをパーソナライズされるという。実装はかなり複雑で、AWSのLambdaやAPI Gateway、DynamoDBと連携。全体のカスタマイズJSでURLをフックし、ページごとにピープルページを表示。kintoneのレコードごとのイベントをWebhookで送信し、それをAPI Gateway経由で受信しているという。エンジニアならではの視点と匠の技を感じるLTだった。

けっこう複雑なことをやっている

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