切り抜きではない普通のステッカーも作りました
先日、米軍車両のような砂漠色に塗り替えたモトコンポ(第297回「中古モトコンポをミリタリー風にリペイント 作業のジャマになったのは『虫』でした」)。
せっかくなので各部に貼られている注意書きのステッカーもミリタリー風に変えたいと思い、前回は米軍のハンヴィーのマーキングを参考にして「TIE-DOWN」や「NO STEP」などのデータをイラストレーターで作りました(第299回「モトコンポにミリタリーなステッカーを貼りたい」)。
でもちょっと問題があって、実車ではステンシルのペイントなので、それっぽくするために文字や図形だけ切り抜くカッティングシートにしたかったんですけど、カッティングマシンを持ってないんですよね。お話にならない状態ですが、幸いなことに友人が出力してくれることになりました。
届いたステッカーは、まるで市販品のような仕上がり。前回書いた通り、作り忘れたデータがあるのが悔やまれます。
この状態にするにはカットしたあと不要部分を取り除き、アプリケーションシートという転写用の透明なフィルムに貼り付ける作業をしなくてはなりません。素材のシートを買わなくちゃいけないしちょっと時間がかかるので、その間に普通のステッカーを作りました。普通のプリンターで印刷して作るステッカー、いわゆるシールです。
モトコンポのステッカーをミリタリー風に
カッティングシートがカウル用なのに対して、普通のステッカーの方はシート前に装着するトップカバー用です。ハンヴィーの車内には注意書きが書かれたステッカーやいろいろなデータが記されたデータプレートが貼られているので、トップカバーを車内に見立てて、それを真似しようというわけです。
まず作ったのは注意書き。大きく分けて3種類あります。ひとつはモトコンポにもともと貼られているステッカーをミリタリー風にしたもの。もうひとつはハンヴィーに貼られているステッカーの一部を変更したもの。そして完全にデッチ上げたもの。
モトコンポのステッカーを元に、ミリタリー風にしたステッカーは3枚。「HOT EXHAUST」は右カウルの後部、マフラーがある位置に貼るステッカーです。2本の矢印は横倒し時の上を示すステッカーでトップカウルの後部。シマシマ「DO NOT TOUCH」はリアカウル用です。
基本的にはプリントステッカーはトップカバー用でカウル用は黒のカッティングシートにするつもりなんですけど、この3枚はどちらがいいか迷い中です。ほかの装飾的なステッカーと違って、ガチ注意ですから。
でも外側に貼ってあると目立ちすぎな気もするし統一感がなくなっちゃうので、やっぱりカッティングシートがいいのかな。「HOT EXHAUST」以外の2つはカッティングシートを作っていないので、そうするなら追加で作らなくてはなりません。
それと、リアカウルのシマシマステッカーはちょっと失敗かも。もともと、リアカウルの中央は幅が狭くて破損しやすいためか、「UNTOUCHABLE!」というシールが貼られていて触らないように指示されていました。
その文字をミリタリーっぽく「DO NOT TOUCH」にしたついでに、触っちゃいけないエリアにシマシマを入れてみたんですけど、文字のあたりは触っても大丈夫な場所なんですよね。斜線は合っていません。ここのデザインをどうするかも考えなくては。
ハンヴィーのステッカーをモトコンポ用にアレンジ
次はハンヴィーに貼られているステッカーをモトコンポに合わせて作り替えたパロディー風のステッカー。
左上の「WARNING」は、オイルチェックランプの消灯確認の注意書き。ハンヴィーでは「WAIT LIGHT」となっているところを「OIL CHECK LIGHT」に変えています。
ハンヴィーのようなディーゼル車はエンジン始動前にシリンダー内の温度を上げる必要があり、適温になるまでの数秒間「WAIT」と書かれたランプが点灯するようになっています。モトコンポにはもちろんそんなランプはありませんが、ちょうどいいことにオイル量のチェックランプが点灯するようになっているので、それに差し替えました。
左下の「GASOLINE ONLY」はハンヴィーの「DIESEL ONLY」をガソリンに変えただけ。
右の「VEHICLE OPERATIONS CHECKLIST」は、ハンヴィーの運転席の正面にバーンと貼られている始動時のチェックリストを真似たものです。モトコンポのトップカバーに貼られている「走行前の注意」を英語にして混ぜ合わせました。ハンヴィーの6手順から同乗者や窓についての記載を削り、逆に折り畳みに関する注意を増やして8手順になっています。
実際には影も形も存在しない、でっち上げステッカーも
最後の2枚はモトコンポにもなければハンヴィーにもない、完全な嘘っこステッカー。英語は苦手なので文面はテキトーです。
上は「キックペダルを使うときはステップを畳め」で、下はシートの上げ下げの注意とロックレバーの使い方です。注意書きにはイラストが描かれていることも多いので、下のステッカーにはレバーを横から見た図を入れてみました。どちらも大したことは書いてないですけど、英語だとなんだかかっこよく見えるから不思議です。
輸送時用のデータプレートは写真をトレース
データプレートは2種類作りました。
ひとつはハンヴィーの助手席に貼られている、輸送時のチェックに必要なデータプレート。
軍用車両は輸送されることが多いため、重量とサイズ、吊り上げ方法、固定方法を示したプレートが取り付けられています。それをまねて作りました。
SLはSLING、TDはTIE-DOWN。それぞれ吊り上げ時と固定時にベルトやワイヤーをかける位置の指定です。CGはたぶんCenter of Gravityで重心。位置はわからないので、まあこのへんだろうっていうあたりに描いてます。
データを作るときは実際のプレートの写真を撮って貼り付け、不透明度を50%ぐらいに落としておいて上からなぞるように文字を打ちました。使ったフォントは色々試してみて一番近かったHelvetica Neueです。
モトコンポの部分も同様にしてモトコンポの写真を貼り付けて、アンカーポイントをポチポチと追加して描いています。
管理用プレートはシルバーにします
もうひとつは登録番号や物品管理番号(NSN)、デリバリー日、発注コードなどが記された管理用のデータプレートで、ハンヴィーでは運転席側に貼られているものです。
これも実物をテンプレートにして作成しました。白枠の中の数字や文字は実際は打刻なので、凹んでいるように見せようとして影を付けたりしたんですけど、あんまりうまくできてないですね。
実物のデータプレートはアルミ製で、白い部分は白ではなく地のアルミ色になります。
専用用紙を使ってプリントするだけ
データができたらプリントです。
注意書きと輸送データのプレートの印刷に使用した用紙は、A4サイズのスリーエムジャパン製「A-one 屋外でも使えるサインラベルシール[レーザープリンタ]」。艶消しホワイトのポリエステルフィルムでできていて、耐水・耐光性に優れているとのこと。使い方は簡単で、ただプリントするだけ。手差し給紙にする以外は普通の紙に印刷するのとまったく変わらず、トナーの定着もしっかりしています。
輸送データのプレートの背景色の部分に少しシマシマが見えますが、最初は文字もダブって印刷されていました。ゴーストですね。ドラムを掃除したら改善したので、まだ汚れているんだと思います。まあでもこの程度なら全然気にしません。どうせモトコンポに貼ったら汚れますから。
銀色の用紙は同じ製品の艶消しシルバーというタイプ。これも印刷方法は一緒で、普通にプリントするだけでオーケーです。
さて、これでステッカーは完成なんですけど、貼る前にまだやることがあります。それはトップカバーの調達。トップカバーを1個しか持ってないんですよね。ノーマル状態でも乗りたいので、ミリタリー風と2個欲しい。でも新品はもう売っていないし中古も高いしで、2個目が手に入らなくて。これはもう待ってても手に入る気がしないので、近いうちに自作したいと思います。
カッティングシートの作り忘れもあるし、貼るのはもうちょっと先になるかなぁ。
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