Opensignal、5Gグローバル・モバイル・ネットワーク・エクスペリエンス・アワード2021(2021年上半期)を発表
Opensignal
グローバル市場における日本の5Gモバイル・ネットワーク・エクスペリエンス
Opensignal(本社:ロンドン)は、2021年1月1日~2021年6月29日に収集した情報をもとに、5Gグローバル・モバイル・ネットワーク・エクスペリエンス・アワード2021を発表しました。
レポートへのリンク:https://www.opensignal.com/reports/2021/09/global/5g-global-mobile-network-experience-awards
Opensignalの5Gグローバル・モバイル・ネットワーク・エクスペリエンス・アワード2021レポートは、次の2つのセクションに分かれています。
● 5G接続時のユーザーのエクスペリエンスを5つのカテゴリで分析
(5Gの利用率、ダウンロード・スピード、アップロード・スピード、ゲーム・エクスペリエンス、ビデオ・エクスペリエンス)
● 5G接続時のユーザーエクスペリエンスの向上率を従来の4G技術と比較して評価
グローバル市場における日本の5Gモバイル・ネットワーク・エクスペリエンス
日本の新規参入事業者である楽天は、5Gダウンロード・スピードと5Gアップロード・スピードの両方で世界をリードしています。楽天は5Gアップロード・スピードでスコア30.8Mbpsを記録(世界平均21.8Mbps)しました。そして、「5Gグローバル・インパクト」*では、平均の5Gと4Gのスピード (ダウンロードとアップロードの両方) を向上したことで、トップ30社に入りました。その中で、楽天は、ダウンロード・スピードを1560.5%向上させ、2位に入りました。1位はタイのオペレーターAISで1775.2%の向上でした。
しかし、楽天は5G利用率の上位20社に入る事業者ではありませんでした。この結果は楽天の5Gユーザーが驚異的なスピードを体験できる可能性はあるものの、現在そのユーザーは接続時間のほとんどを4Gで通信しているということになります。ソフトバンクとauは5Gゲーム・エクスペリエンスの世界的リーダーです。
5Gダウンロード・スピードでFarEasTone(台湾)が優勢、東アジアのオペレーターが台頭
5Gダウンロード・スピード平均447.8Mbpsで、台湾のFarEasToneユーザーが世界最速の5Gダウンロード・スピードを享受しました。東アジアのオペレーターがこのカテゴリで優位に立ちました。上位6社のうちFarEasToneを含めた4社が東アジアのオペレーターです。韓国のSK Telecomは417.6 Mbpsで2位、次いで台湾の中華電信 (Taiwanese Chunghwa) が391.3 Mbpsという結果になりました。
中華電信・FarEasTone・T-Mobile (オランダ) が世界最高の5Gビデオ・エクスペリエンスを提供
Opensignalの5Gビデオ・エクスペリエンスは、実際のビデオ・ストリームを測定して、モバイル・デバイスにストリーミングされるビデオ品質を定量化します。中華電信、FarEasTone、T-Mobile (オランダ) は、5Gビデオ・エクスペリエンスのスコアがそれぞれ85、84.8、84.4ポイントで、グローバル共同受賞者です。このオペレーター3社はすべて、「素晴らしい」(75以上) カテゴリに分類されます。
5Gにおけるビデオ・エクスペリエンスが上昇傾向になるASEAN市場
AIS (タイ) ユーザーは、ビデオ・エクスペリエンスで5Gの最大の恩恵を受けました。4Gと比較して5Gにおけるスマートフォンのストリーミング動画のスコアが36.6%向上し、次いでフィリピンのGlobe (32.8%) とSmart (23.4%) となりました。この3事業者のすべてのユーザーは、5Gでは優れたビデオ・エクスペリエンスを享受しましたが、4Gでは享受できませんでした。さらに24事業者が、ユーザーのビデオ・エクスペリエンスで5Gの普及率を10%以上向上させました。
5Gゲーム・エクスペリエンスでは7事業者がトップ
韓国オペレーターであるKT、SK Telecom、LG U+は、オランダのT-MobileとKPN、シンガポールのSingtel、アイルランドのVodafoneと同点のスコアを持つ5Gゲーム・エクスペリエンスのグローバル共同受賞者です。
評価方法 (Methodology)
Opensignalの5Gグローバル・モバイル・ネットワーク・エクスペリエン・アワード2021レポートは、次の2つのセクションに分かれています。最初のレポートでは、オペレーター・レベルで5Gに接続時のOpensignalユーザーのエクスペリエンスを5つのカテゴリ (5G利用率、5Gダウンロード・スピード、5Gアップロード・スピード、5Gゲームエ・クスペリエンス、5Gビデオ・エクスペリエンス) でグローバルに分析します。Opensignalでは、信頼区間に基づいて、統計的に20番目のオペレーターと同点のオペレーターを含む、スコア付けした上位20社を評価しました。Opensignalはまた、信頼区間を使って、グローバルの受賞者またはグローバルの共同受賞者を決定しています (統計的に同点の場合)。
「5Gグローバル・インパクト」*では、5Gに接続したときのユーザー・エクスペリエンスの向上率を従来の4G技術と比較して評価します。5Gグローバル・インパクトでOpensignalはダウンロード・スピード、アップロード・スピード、モバイル・ビデオ・ストリーミング、マルチプレイヤー・オンライン・ゲームの4つの評価軸で、世界の上位30のオペレーターがモバイル・ネットワーク・エクスペリエンスを大幅に向上させたと評価しました。