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ヴイエムウェアと共同開発した「Transparent Snapshot」を実装、データ保護意識調査も公表

デル・テクノロジーズ「PowerProtect Data Manager v19.9」を発表

2021年09月27日 07時00分更新

文● 大河原克行 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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データロスによる平均損失額は一昨年調査のおよそ3倍に

 今回で5回目となるグローバル データ保護インデックス(GDPI)は、データ保護の現状およびデータ保護戦略の成熟度を包括的に理解することを目的として実施されているグローバル意識調査である。およそ2年周期で実施されている。

 今回は世界15カ国、14業種にわたり、一般企業と公的機関(従業員250人以上)のIT意思決定権者1000人を対象として、2021年2月~4月に調査を実施した。日本からも50人が回答している。

 発表会では調査結果の中から、特に日本におけるデータ保護の現状について説明が行われた。

 それによると、企業内で管理するデータ総量は平均で9.85PBと、5年前の7.6倍にも増加している。アプリケーションの展開先はオンプレミス、IaaS、PaaS、SaaSと広がりを見せており、データ保護の複雑さが増すとともに、サイバー脅威の拡大が保護そのものをより困難にしていることが指摘された。

企業内で管理されているデータの総量は5年前の7.6倍に。またアプリケーションの展開場所は分散化が進み、データ保護の複雑さを生んでいる

 過去12カ月間で経験した障害インシデントとしては、「予期せぬダウンタイム」が最も多く前回調査(2018年)と同じ40%だった。その一方で、前回調査では23%だった「サイバー攻撃やサイバーインシデントによるデータアクセス阻害」が34%に増加、また「データロス」も25%から30%に増加した。

 過去12カ月間にダウンタイムやデータロスを経験した企業の割合は78%に達し、前回調査比で12ポイントも増加した。ダウンタイムの平均時間は11時間、データロスの平均容量は2.4TBとなっている。また、最も重要なアプリケーションでシステムダウンが発生した場合の平均復旧時間は10時間で、グローバル平均の6時間よりも大幅に長い。今後12カ月間でダウンタイムやデータロスの発生を懸念している日本企業は76%に達し、これもグローバル平均の64%より高いことがわかっている。

 ダウンタイムやデータロスの原因としては、前回までトップだった「ハードウェア障害」(今回は38%、2位)を抜いて「ソフトウェアエラー」(41%)が1位の回答となった。また、前回から11ポイント増(34%)の「外部からのセキュリティ侵害」が3位になったほか、これまで圏外だった「サービス/クラウドプロバイダーのエラー」(21%)が5位に入り、SaaSベンダーなどにおける大規模障害の影響が大きくなっていることがわかった。

 なお、予期せぬダウンタイムによる損失額は平均30万ドルとほぼ横ばいだったのに対して、データロスによる損失額は平均72万9500ドルと前回比でおよそ3倍に急増している。

データロスによる損失はおよそ73万ドルと、一昨年の前回調査比で2.76倍に

 デル・テクノロジーズ DPS事業本部 本部長の芳澤邦彦氏は「これまでの調査では、日本はダウンタイムやデータロスによって受ける損害は低かったが、その状況が変わっている」と指摘した。その背景には、多くの企業がDXの取り組みを進めていることで、データの価値が高まったり、データの量そのものが増えていることがあると考えられる。

as-a-Serviceモデルの検討理由については日本とグローバルで乖離も

 企業が保有するデータ保護環境については、複数ベンダーを利用している企業が64%を占め、前回調査同様にベストオブブリード型の考えが主流であることがわかっている。ただし「ベンダーの数を減らすことにメリットを感じる」とした企業は63%を占めている。また、現在のデータ保護環境では「将来予想されるすべてのニーズに対応できない」と答えた企業は84%に達した。

 「『データ保護に関連する課題には直面していない』と回答した企業は、わずか4%にとどまる。特に喫緊の課題は、増大し分散するデータの保護管理を効率化することだ。その一方で『GDPRなどの規制やコンプライアンスに関わる維持管理への対応』を課題に挙げる企業は、グローバルでは45%に達した一方で、日本では20%にとどまっている。これは日本企業において潜在的な課題になるだろう」(芳澤氏)

複数ベンダーのデータ保護ソリューションを利用する企業が多いが、今後については「ベンダー数を減らすメリットを感じる」という回答も多い

 バックアップと復旧におけるSLA達成や、パブリッククラウド環境にあるワークロードのデータ保護について「自信がない」と回答した企業はそれぞれ8割以上に達し、同様に破壊的なサイバー攻撃を受けた際のデータ復旧能力についても78%が「自信がない」と答えている。クラウドネイティブアプリケーション、AI、エッジ、コンテナといった新技術が「データ保護のリスクになる」と考える企業も72%に達した。

 「サイバー攻撃を受けた際にデータを保護する自信がないこと、新技術には投資をするものの、これらに関して適切なデータ保護ソリューションを見つけられていない実態が明らかになった」(芳澤氏)

 as-a-Serviceモデルの活用については、グローバルでは本番環境のストレージやDR、サイバー攻撃からの復旧といったソリューションでの活用が期待されているのに対し、日本ではバックアップがトップ回答と、考え方に乖離があることがわかった。as-a-Serviceの導入検討において「Backup-as-a-Service(BaaS)」の優先度が高いと回答した日本企業は60%に達する。

 なお、グローバルでは緊急時への対応やコスト削減効果を優先してas-a-Serviceモデルを検討しているのに対して、日本では人手不足やナレッジ不足を補うために検討される傾向が見られた。

 「『今後のITの戦略的パートナーには、as-a-Serviceモデルを提供しているベンダーが好ましい』と考えている企業は78%に達しており、その点では日本もグローバルも変わらない。as-a-Serviceモデルのような消費型ソリューションを提供する能力が、今後のデータ保護市場におけるトレンドを左右すると考えられる」(芳澤氏)

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