Windows Server 2012は2023年10月に終了
日本MS、Windows Server 2012のサポート終了に関するサーバー移行支援策を発表
2021年08月16日 19時00分更新
日本マイクロソフトは8月16日、「Windows Server 2012」「SQL Server 2012」のサポート終了にともなうサーバー移行支援について、Microsoft Baseブログにて発表した。
「サポートライフサイクルポリシー」に基づき、Windows Server 2012は2023年10月10日に、SQL Server 2012は2022年7月12日にサポート提供を終了する。これにともない、有償サポートおよび定期的なセキュリティー更新プログラムの提供も終了となる。同社は、各環境を最新バージョンにアップグレードし、定期的にセキュリティー更新プログラムを適用することを推奨している。
Microsoft Azureへの移行は、拡張セキュリティー更新プログラムを3年間無償提供
準備スケジュールなどの理由で最新バージョンへのアップグレードが難しい場合、既存環境への拡張セキュリティー更新プログラム「Extended Security Update(ESU)」を有償で3年間提供する。なお、アプリケーションやSQL ServerデータベースをAzure上に移行する場合は、サポート終了後3年間無償でESUを利用できる。
さらにAzure ハイブリッド特典(Azure Hybrid Benefit)と組み合わせることで、既存のWindows ServerやSQL Serverのオンプレミスライセンスを追加料金なしで移行でき、コストを大幅に削減できるという。
また、Windows Server 2008、SQL Server 2008のESUはそれぞれ2022年7月9日、2023年1月14日に提供を終了するが、Azure上でのみ、Windows Server 2008、SQL Server 2008に対するESUの提供を追加で1年間延長する。
ESUを利用しつつクラウド活用の促進も可能
無償ESUの提供対象はAzure Virtual Machineに限定せず、Azure VMware Solution(AVS)やAzure Stack Hub、Azure Stack HCI等の環境を含む。既存オンプレミス環境からIPアドレスやMACアドレスも変更せず、VMware仮想マシンとしてAzure VMware Solutionへ移行してESUを利用することや、オンプレミスの仮想化基盤環境をAzure Stack HCIにリプレースし、Azure Stack HCI上へ移行して、オンプレミス環境でESUを無償で利用することが可能だ。
AVSでは他のAzure上で稼働するマネージドサービスやPaaSとの連携を容易に実装可能で、Azure Stack HCI上ではAzure Kubernetes ServiceやAzure Arc enabled App Service(プレビュー提供中)等を利用することで、オンプレミス・エッジ環境でのシステムのモダナイゼーションが実現できる。
マイクロソフトパートナーと連携した移行支援キャンペーンを開始
Windows Server 2012、SQL Server 2012をオンプレミスで運用しているユーザーが、迅速にかつ各要件に合わせてセキュアにサーバー移行できるよう、同社は8月16日より、今回のサポート終了に関するポータルサイトを公開した。同サイトに移行パートナーや移行オプションなどの情報を集約している。
また、サポート終了への対応を支援するため、「令和のサーバー移行キャンペーン」や「アプリ&データベース 移行キャンペーン」も同時に展開。これらのキャンペーンではAzure Migration and Modernization Program(AMMP)を活用し、環境の移行に関するユーザーの障壁を取り除くことを目的としている。