このページの本文へ

Windows情報局ななふぉ出張所 第244回

ドル箱事業に暗雲:

「携帯値下げ」がキャリア各社を直撃

2021年08月16日 09時00分更新

文● 山口健太

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

Y!mobileの人気で「SoftBank」回線が急減

 携帯以外の事業は好調なソフトバンクですが、累計契約数のグラフに気になる変化がありました。これまで一貫して増加を続けてきたSoftBankブランドの契約数がはっきりと減少に転じています。

SoftBankブランドの契約数が減少した(ソフトバンクの投資家向け説明会資料より)

 ソフトバンクはブランドごとの詳細な内訳を公開していないものの、過去の決算で示されたグラフを振り返ってもこれほど明確な減少はなく、異例の事態といえます。その裏でY!mobileの契約数が急増しており、全体の契約数は増加しています。

 Y!mobileは8月からデータの繰り越しにも対応するなど、さらにお得感が増しています。今後もSoftBankブランドからY!mobileへの移行が続くかどうか注目です。

 NTTドコモは日本電信電話(NTT)の完全子会社となったことで単独での決算会見はなかったものの、通信は前年同期比でやはり減益。3月末に始まったahamoは契約数が180万を突破しており、povoの約100万、LINEMOの50万未満という数字を大きく上回っています。

 ドコモの5G契約数は3月末から226万の増加、LTE回線は104万の減少となり、本格的な5Gへの移行が始まりました。しかしその内訳はahamoや5Gギガホ プレミアなどよりお得なプランへの移行とみられることから、通信収入を引き下げる要因といえます。

 ドコモはdカードやdポイントなどのスマートライフ事業でカバーするはずでしたが、新たな施策を打ったことで減益となりました。今後取り返せるかどうか注目です。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン