ネッククーラーEvoはその名前の通り首周囲に巻いて首元の太い血管を冷やすのが目的だろうが、具体名がなくよく分からない……。想像するに、あごの付け根あたりを流れ脳に血液供給をしている太い血管の“頚動脈”(けいどうみゃく)をさしているのだと考えるのが妥当だ。
ネッククーラーEvoを首周りに雑に巻き付けても、位置的にピタッと合うようにネッククーラーEvoには2個のサイズ調整パーツと、ヘッドフォンのように円弧を描くアームを両方各々3cmほど引き出すことが可能だ。調整で、首周りの細い女性からある程度太い男性まで対応できるように、考えられている。
ペルチェ素子が直接冷やす約65×35mmの楕円形の金属プレートは、左右に1枚ずつ用意されている。その部分を血管位置に合わせて使用する。まず丸い電源ボタンを2秒ほど長押しすることで、電源のオンができる。オフも同様の長押しだ。
扇風機ほどではないが、ネッククーラーEvoも内部の小型ファンが回転して吸気排気の音が聞こえてくる。冷却レベルは、強・弱・ゆらぎの3段階がある。電源スイッチを押すたびに選択できる仕組みだ。ゆらぎは強・弱が数十秒ごとに変わるクールダウン方式だ。強の連続による皮膚感覚の麻痺を和らげるための対応らしい。
さて、国立科学博物館の前で一酸化二水素を胃に入れる休憩の後、いつもの東京藝大前の上島珈琲でブランチして13時を回った頃、お天気は朝のテレビの予報通り、カンカン照りになり、気温は30度を超え、いよいよ3種の神器の出番となった。
朝から熱中症の危険をお天気予報は伝えていたが、ずっと左腕につけっぱなしの“熱中症Watch”からはアラートすらなかった。2019年に世界中4000人の実証実験はしたようだが、肝心の“熱ごもりセンサー”がアラートを鳴らす基準が公開されていないので、結果として鳴らなかったというだけだ。今後、アラート音を聞くまで使い続けてみようと思う。

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