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Windows 11もモチロンOKな快適ゲーミングPC「G-Master Spear Z590」
2021年07月10日 11時00分更新
サイコムらしい組み立て品質で、見た目も実用性もGood!
BTOパソコンで気になるPCの内部を見てみよう。
PCの組み立てで最も難しいといっても過言ではないのが、ケーブルの取り回し。使わないケーブルをそのまま放置するとケース内で場所を取り、見た目が悪くなってしまう。また、空気の流れを阻害することにもつながるため、とくに空冷PCでは、性能低下の原因にすらなりかねない。
その点「G-Master Spear Z590」は見ての通り、大型パーツを使っているにも関わらず、ケース内がスッキリとしているのが分かるだろう。
内部が見えるガラスパネルとなっているだけに、組み立ての良し悪しが、PCの見た目の評価にも影響する。この点に関して、サイコムの組み立て技術の高さは信用できる。
なお、「どうせ裏側にケーブルを押し込んでるだけでしょ?」と意地悪に考える人もいるかもしれないが、その裏側も見てもらいたい。
裏側となる右側面のカバーを外したのがこの写真。ケーブルがまとめて固定されており、押し込んだだけではないのは一目瞭然だ。
しかも、よく見てもらえるとわかるが、ケーブルが表側からなるべく目立たないよう、柱や板の裏側を通るように工夫されている。こうした細かな部分にまで気を配ることで、表から見たときのスッキリとした印象となっているのだ。
巨大空冷CPUクーラーでハイエンドCPUもシッカリ冷やす
今回の構成の中でもやはり注目となるのが、140mmファンを搭載した巨大空冷CPUクーラー「Noctua NH-U14S」。
ファン込みでのクーラーサイズは、150(W)×78(D)×165(H)mm。6本のヒートパイプで熱を移動し、ヒートシンク全体で冷やせるようになっている、サイドフロータイプのものとなる。
見ての通り、ケース、ビデオカードとの距離もかなり近く、装着できる最大サイズといってもいいほどだ。なお、高さもあまり余裕はないが、ガラスのサイドパネルにぶつかる心配はない。
サイドフローのいいところは、ヒートシンクを大型化しやすいのと、熱を素早く背面のケースファン近くへと移動できること。これにより、CPUからの熱をスムーズにケース外へと排出できるわけだ。
もうひとつの発熱源となるビデオカードは、ケース内温度が高くなるほど冷却がしづらくなるだけに、CPUの熱がケース内に留まりにくいというのはメリットが大きい。
ちなみにビデオカードは、高性能になるほど発熱が大きくなるというのはCPUと同じだが、クーラーも一体化されているため、サイズや重量も増加する傾向にある。
そのため、ビデオカードの自重で基板にストレスがかかる、長時間の振動でボードが抜けてしまう、といったことも起こりやすい。
これを軽減するために用意されているのが、ホルダーやステイ、スタビライザーなどと呼ばれる補助器具だ。簡単に言えば、ビデオカードを支えるための器具となる。
「G-Master Spear Z590」が採用するケース、「CoolerMaster MasterBoxCM694」にもこの器具が付属しており、ビデオカードをしっかりと支えてくれている。
このビデオカードとCPUクーラーの間にあるのが、M.2用のSSDスロット。狭い位置にあるもののしっかりとヒートシンクが装備されており、PCIe4.0×4対応の高速SSDもしっかりと性能が引き出せるようになっている。
実はビデオカードの下側にも更に2つのM.2用のSSDスロットを装備している。合計3つのM.2 SSDが搭載出来るというのは、容量不足となった時の増設用として、心強い。
サイコムのBTOメニューはパーツの候補が豊富で、同じGPUを搭載するビデオカードでも、メーカーなどの違いで複数用意されていることがほとんど。クーラーの性能やOCモデルといった違いで選べるため、こだわり派の人にはうれしい部分だ。
SSDもPCIe4.0対応からSATA接続の2.5インチまで幅広く、さらにHDDまで扱っているので、好みのストレージ構成にして注文することも可能だ。
選択肢は少ないものの、サイコムがこだわっているのがメモリー。標準のものでもしっかりとした品質のメジャーチップを搭載したメモリーが採用されているが、より品質にこだわりたい人向けに、センチュリーマイクロの国産メモリーを用意している。
メモリーエラーは通常動作時にはあまり気づかないが、システムが不安定になる原因となりがち。少しでも安定した環境で使いたいというなら、センチュリーマイクロのメモリーを選んでおくといいだろう。