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銀河を舞台にしたRPG3部作が1本に! 『Mass Effect Legendary Edition』はすべてのSFファン、RPGファンに捧ぐ珠玉のタイトルだ

2021年07月09日 16時00分更新

文● 齋藤直樹 編集●イチえもん/ASCII

銀河の外交関係や知的種族の社会を描く緻密なSF設定の魅力

 だが、シリーズ3部作最大の魅力といえば、何より緻密な世界観設定だろう。さまざまな宇宙人種族が登場し、パーティーメンバーとして冒険をともにすることができる。各種族に固有の生態があり、たとえばクローガン人は生命力が強く死ににくい、アサリ人はバイオティック能力に優れるといった特徴があり、パーティーメンバーの戦闘能力にも反映されている。

パーティーメンバーとしてともに戦う異星人種族。シリーズが進むにつれて、さまざまな種族や立場のメンバーが登場する

 しかし、そうしたゲーム的機能の面よりも、むしろストーリー上での表現こそ、世界中のユーザーに支持される由縁だろう。パーティーメンバーにならない種族も含めて、エイリアンたちにはそれぞれ独自の文化や銀河系社会との関わりが設定されていて、ミッションやアサインメントを通じてエキゾチックに描き出されている。

さまざまな種族が独自の背景を持ち、銀河系社会での思惑が入り乱れる

 その世界観の味わい深さは、しばしばSFテレビドラマの金字塔『スタートレック』シリーズを引き合いに出して語られることが多い。とはいえ、地球人類が中心的な地位を占め、「平和」を最前面に押し出ているスタートレックに比べると、Mass Effectシリーズの世界観は銀河種族同士に緊張感があり、政治や外交、貿易や犯罪といった人々の生々しい駆け引きを感じさせる。

 同じSFテレビドラマなら『バビロン5』に近いといえば、知っている人ならイメージしやすいだろう。いずれにせよ、何年もオンエアされた名作ドラマに匹敵する背景設定やエピソードがこれでもかと盛り込まれ、その臨場感はSF好きにとってはたまらない体験となる。

 日本では昔からSFはあまり人気のないジャンルで、また当初XBox専用タイトルだったという経緯もあって、本邦におけるMass Effectシリーズは、「名前は聞いたことあるけど遊んだことない」ケースが多い不遇の名作だった。気になっていたRPGファンやSFファンは、リマスターを機にPC(Steam/Origin)、PS4、XBox Oneと主要プラットフォームに幅広く進出した今こそ、数々のゲームアワードに輝いたその内容を自らの目で確かめるべき時かもしれない。

ゲーム情報

タイトル:Mass Effect Legendary Edition
ジャンル:RPG
販売:エレクトロニック・アーツ
開発:Bioware
プラットフォーム:PC(Steam/Origin)、PlayStation 4、Xbox One
配信日:販売中(2021年5月14日)
価格:8700円
※Xbox Oneは8640円で販売中
レーティング:D指定(17歳以上対象)

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