メルマガはこちらから

PAGE
TOP

THE GALLERY 企画展 小林紀晴写真展 「深い沈黙」 を開催

PR TIMES

ニコンIJ
- 冬枯れした故郷の山を幼いころから抱えてきた問いと共に歩く。哲学者の言葉を携えて -

株式会社ニコンイメージングジャパン(社長:北端 秀行、東京都港区)は、ニコンプラザ東京・大阪の写真展会場「THE GALLERY」にて、THE GALLERY企画展 小林紀晴「深い沈黙」を2021年7月20日(火)より開催いたします。



●作家のコメント
冬枯れした山を見て育った。冬のあいだ、どんよりと曇った空の下に、色のない風景が広がっていた。すべての視界をそれらに包まれ、幼いながら死の匂いを濃厚に感じた。誰かに教えられたわけでもなく直感としてあった。だからだろうか、みずからそのことについて口を開いたことも言葉を交わした記憶もない。
できることなら、目を背けたかった。でも視界を覆っているのだから、そうすることはできない。それでいて不思議なことに、ずっと凝視していると妙に心が穏やかになっていくのだった。何故なのか。どうしても自分では説明がつかなかった。
あるとき哲学者、文学者のヴァルター・ベンヤミンが著した文章に触れたとき、やっと答えにたどり着いた気がした。
「植物がわずかに葉の音をたてているところにさえ、つねにその嘆きが共鳴している。自然は黙するがゆえに悲しむのである」
多くのことが腑に落ちた。

引用:ヴァルター・ベンヤミン 「言語一般および人間の言語について」
『ベンヤミン・コレクショ1 近代の意味』 久保哲司訳、ちくま文芸文庫

【プロフィール】

小林紀晴(こばやし きせい)
1968 年長野県生まれ
東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。新聞社カメラマンを経て 1991年独立。アジアを多く旅して作品を制作する。また近年は日本国内の祭祀、自らの故郷である諏訪地域などを撮影している。紀行、ノンフィクション 、小説なども執筆。近著に『ニッポンの奇祭』『まばゆい残像』『孵化する夜の啼き声』など。1997 年『DAYS ASIA』で日本写真協会新人賞、2013 年『遠くから来た舟』で第 22 回林忠彦賞を受賞。
東京工芸大学芸術学部写真学科教授。

●THE GALLERY 企画展 小林紀晴 「深い沈黙」
会 場:ニコンプラザ東京 THE GALLERY、ニコンプラザ大阪 THE GALLERY
展示期間:
東京 2021年7月20日(火)~8月16日(月)
大阪 2021年9月30日(木)~10月13日(水)

開館時間:10時30分~18時30分(日曜日休館、ニコンプラザ東京:8月12日~8月15日休館/最終日は15時まで)
※状況により変更される場合がございます。最新情報につきましてはホームページをご確認ください。
https://www.nikon-image.com/activity/exhibition/

●「THE GALLERY」について
「THE GALLERY」は2017年に東京・大阪に開設された写真文化の普及・向上を目的とする写真展示場です。ニコンの機材を用いて著名な写真家が制作した質の高い作品を展示する企画展の他、ニッコールクラブ会員展、写真団体展などを開催します。