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Apple M1搭載で大幅性能アップの「iPad Pro」&カラフル7色「iMac」特集 第34回

M1搭載iMac 24インチのパフォーマンス徹底検証

2021年06月26日 12時00分更新

文● 柴田文彦 編集●飯島恵里子/ASCII

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Apple StoreでのiMac 24インチのラインナップ

どのiMac 24インチモデルを選ぶか

 今回のベンチマークテスト結果を全体的に見ると、やはりSoCとしてのM1チップを搭載する限り、マシンのパフォーマンスは、ほとんどそれだけで決まってしまう部分が大きいことがわかる。その上で、今回のテストで示されたように、アプリの最適化などによって、さらなる性能向上も期待できるのも確かだ。M1チップ搭載機が発売され、まだ1年も経っていない。それを考えれば、M1搭載機が本領を発揮するのは、むしろこれからなのではないかという期待も高まる。

 現在、Apple Storeでは、iMac 24インチとして全部で3つのモデルがラインナップされている。GPUのコアが他より1つ少ない7コアGPUモデル、ストレージが256GBでメモリが8GBのモデル、ストレージだけを512GBにした3種だ。

 このうち、後者の2モデルは、いずれも8コアCPU/8コアGPUのM1チップを搭載し、基本的には同じもの。最初に256GBストレージのモデルを選んでも、オプションで最大2TBまで拡張できる。またメモリは、いずれのモデルも16GBを選択できる。メモリは、8GBを基準に考えると、+8GBで2万2000円と、一般的なメモリモジュールの価格よりもかなり高めとなる。またストレージは、256GBを基準に考えると、512GBが+2万2000円、1TBが+4万4000円、2TBでは+8万8000円となる。1TBあたりが4万4000円で、メモリ以上に割高感がある。16GBのメモリ、2TBのストレージを選択した場合には、本体価格が28万7800円(税込)となり、もともとのiMac 24インチモデルの持つプライスパフォーマンスの良さが損なわれてしまうと感じられる。メモリと、ストレージのオプションは、用途をよく考慮して慎重に選ぶ必要があるだろう。

 それに対して7コアGPUモデルのオプションでは、メモリについては16GBを選択できるものの、ストレージは最大1TBまでしか選べない。16GB/1TBを選んだ場合の本体価格は、22万800円(税込)となり、上位の8コアGPUモデルの価格帯に食い込んでくる。それなら、最初から8コアGPUモデルを選んだほうがいいと考える人も少なくないだろう。とはいえ、メモリもストレージも最小構成で足りる、Touch IDも必要ないという人には、パフォーマンス的にも大きな差はなく、iMacとしての使いやすさ、ディスプレー品質、スピーカー音質も変わらない7コアGPUモデルも、十分リーズナブルな選択肢と言える。

 もし、iMacとして最高のパフォーマンス、最大のメモリ、最大のストレージを求めるという人は、今回の24インチモデルは見送って、画面サイズはまだ不明ながら今後登場するはずの大きい方のiMacを待つというのも、もちろんアリだろう。

 

筆者紹介――柴田文彦
 自称エンジニアリングライター。大学時代にApple IIに感化され、パソコンに目覚める。在学中から月刊ASCII誌などに自作プログラムの解説記事を書き始める。就職後は、カラーレーザープリンターなどの研究、技術開発に従事。退社後は、Macを中心としたパソコンの技術解説記事や書籍を執筆するライターとして活動。近著に『6502とApple II システムROMの秘密』(ラトルズ)などがある。時折、テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」の鑑定士として、コンピューターや電子機器関連品の鑑定、解説を担当している。

 

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