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オヤジホビー-ワタシが好きな物はみんなも好き、かもしれない- 第281回

中古のモトコンポにレギュレートレクチファイア装着! これで安心して乗れます

2021年05月30日 17時00分更新

文● むきみ(@TK6506) 編集● ASCII

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ハーネスを微改造

 前回に引き続き、ホンダの古い原付バイク「モトコンポ」にレギュレートレクチファイアを取り付けよう! の巻です。

前回、オルタネーターからの出力をレギュレートレクチファイアに分岐させるケーブルを自作しました。コードにギボシ端子を付けただけですけど

専用ハーネスをちょっとだけ改造。これも黄色いコードにギボシ端子を付けただけです

 レギュレートレクチファイアは専用ハーネスが付属するモデルを買いました。ただ、オルタネーターの出力に繋ぐ部分が簡易な固定方法になっていたので、分岐させるケーブルをつくり、専用ハーネスをちょこっとだけ改造しました。今回はこのハーネスを使ってレギュレートレクチファイアを取り付けます。

分岐ケーブルで出力を分岐させます

 まず最初にオルタネーターから出ている出力を、自作した分岐ケーブルで分岐させます。分岐ケーブルを作る前に配線図を見て、オルタネーターからの出力がどこかでメインハーネスにコネクターで繋がっているのはチェック済み。そこを外して間に割り込ませればオーケーです。

 ジェネレーターから配線をたどってみると、車体の真ん中あたりにそれらしきカバーがありました。

車体中央の右側に固定されているコードの束

カバーをずらしてみるとコネクターが出てきました。黄色いコードのギボシ端子を外します

 カバーを止めている金具を開き、カバーをずらしてみると、中からコネクターの束が出てきました。レギュレートレクチファイアの説明書に、ハーネスの黄色いコードをここの黄色のコードにつなぐように書かれているので、黄色のギボシ端子を引き抜きます。

ギボシ端子にはサイズがあった

 そしてこの抜いた端子の間に自作ケーブルをかませるわけですが、ここでひとつ問題が。

 ギボシ端子って1種類だと思ってたんですけど、分岐ケーブルを作る時に正しい圧着の仕方を検索していたら、ギボシ端子には直径が約4mmのものと約3.5mmのものの2種類あると書かれていたんです。しかも、さらに調べてみるとホンダの原付は細い方が使われているとのこと。あらビックリ。

 販売サイトをチェックすると、細い方に「[小]」と書かれていて太い方には何も書かれていなかったので、4mmが標準なのでしょう。ええ、自分が買ってきた端子も、もちろん太い方でした。

 ただ、デジタルノギスでの実測値は3.9mmで、その差は0.4mmしかありません。もしかしたら……と車体ハーネスの細いメス端子にオス端子を差し込んでみたところ、意外とあっさり入ってしまいました。

車体側のメス端子は直径3.5mmで自作ケーブルのオス端子は3.9mmですが、ラッキーなことに差し込むことができました

 メス側は断面が円形ではなくC型になっているので、直径で0.4mmぐらいなら広がって入るのかもしれないですね。

 で、そっちはいいとして、問題は自作ケーブルの反対側にある二股のメス端子です。こちらは差し込む側が細いので、緩い可能性が大。実際、ギボシ端子って抜き差しが結構固いんですが、スッと差し込めてしまいました。でも一応メス端子の内側にある突起に引っかかる感触はあるので、望みはありそうです。

自作ケーブルのメス端子に車体側のオス端子を差し込んでみました。緩いかと思いきや、そうでもなさそう?

 この二股端子もC型になっているので、いったん抜いてラジオペンチで少し潰してみました。すると「スッ」が「グッ」という感じに! 引っ張っても簡単には抜けてこないし、これならもしかしたら大丈夫かも! と一瞬思ったんですが、走行中に抜けたりしたらヤバいので、やっぱりあとで車体側ハーネスのギボシを4mmに付け替えることにします。

 本来なら自作ケーブルを3.5mm端子で作り直すところなんですけど、手元に4mmタイプしかないのでそっちに合わせるっていうことで。

レクチファイアのコネクターに接続

 ギボシ端子を交換するのはいつでもできるので、今は作業を進めます。

 レギュレートレクチファイアはシートの後ろに設置するので、ハーネスをそのあたりに置いて、黄色いコードを前に持っていきます。

分岐ケーブルにハーネスの黄色いコードを差し込みます。これでオルタネーターからの出力がレギュレートレクチファイアにつながります

黄色いコードはシートフレームの下を通しています。ハーネスの白いコネクターはバッテリーの横のスペースに出し、レクチファイアが付いていたコネクターに繋ぎます

 分岐ケーブルにハーネスの黄色いコードを差し込み、カバーをスライドさせて元どおりに。モトコンポのシートは格納時に下がるため、挟んでしまわないように黄色いコードはシートフレームの下を通しました。

レクチファイアが付いていたコネクターとハーネスのコネクターを接続。コネクターは元どおり奥にあるホルダーにはめ込みます

 コネクターが付いた赤と白のコードもシートフレームの下を通し、レクチファイアがあったところに引き出して、レクチファイアが付いていたコネクターに繋ぎます。

アースはフレームに

 次はハーネスの黒い線、アース線を接続します。これはマイナスの線ですが、モトコンポはフレームの金属部分全体がマイナス線の代わりをしているので、フレームのどこにつないでも構いません。

 

シートの下にあるイグニッションコイルを固定しているボルトで、ハーネスのアース線を留めました

 どこがいいかなと見てみると、シートの下にちょうどいい場所が。イグニッションコイルがあり、その固定ボルトのところにアース線がつながれているじゃないですか。フレームは塗装されているので場合によっては接触不良を起こす可能性もありますが、すでにアースとして使われているなら通電するので安心です。

 ボルトをいったんはずして元のアース線とハーネスのアース線にボルトを差し込み、元どおりイグニッションコイルを固定します。これでハーネスの取り付けは完了です。

レギュレートレクチファイアをしっかり差し込みます

 ハーネスの先端にコネクターが付いているので、そこにレギュレートレクチファイアを差し込みます。

コネクターは4ピン。黄色はオルタネーターの黄色いコードに接続。黒はアース。赤と白はレクチファイアが付いていたコネクターへ

コネクターのツメがしっかり掛かっていることを確認します

 コネクターに固定用のツメがあるので、それがパチンとロックすることを確認。コネクターをカバーの中に入れたら配線は終了です。

 専用ハーネスのおかげで作業は簡単。ハーネスは自作してもいいですけど、レギュレートレクチファイアのコネクターに合うコネクターを探さなくちゃいけないし、コネクターカバーもないので、専用ハーネス付きにして正解だったと思います。

シートの後ろに固定します

 最後にレギュレートレクチファイア本体を車体に固定します。

レギュレートレクチファイアはシートフレームを留めているボルトを使って固定しました

 固定する場所はどこでもいいんですけど、ネットで検索したらシートの後ろにちょうどいいスペースがあるとのこと。これはもう先人の知恵を拝借するしか! しかもちょうどいいボルトが、これまたちょうどいい場所にあるので固定も簡単です。

シートの後ろの隙間にぴったり

 放熱フィンが付いていることでもわかるとおりレギュレートレクチファイアは発熱するんですが、ここなら風通しもいいでしょう。

シートを下ろしてもギリセーフ!

 シートを格納状態にした時に当たっちゃいそうなのが心配だったんですが、それもしっかりクリア。絶妙なクリアランス! ここを見つけた人に感謝しかありません。

無事動作して電圧が安定するように

 これでレクチファイアからレギュレートレクチファイアへの変更作業は全て完了。最後にテストしてみます。

バッテリーの出力電圧は6.40Vでした

 レギュレートレクチファイアに交換する前にバッテリーの電圧をエンジンを止めた状態で測ってみたところ、6.40Vでした。バッテリーの資料では6.40V〜6.50Vは90%充電状態なので、ちょっと減っている状態です。

 そしてエンジンをかけると、出力電圧がかなり上下していました。

交換前はアクセルオフの状態だと6.51V。充電にはちょっと不足気味です

ほんのちょっとアクセルを回したら8.45Vになり、今度は充電電圧をオーバーして過充電の状態に

 充電電圧は1セルあたり2.40V〜2.50V。6Vバッテリーは3セルなので7.2V〜7.5Vが適正ということになりますが、ノーマルの状態ではアクセルを回したり戻したりするたびにそれを上回ったり下回ったりと目まぐるしく変わり、安定しませんでした。

 それが交換後はどうなったかというと多少は上下するものの、比べ物にならないぐらい安定するように。

交換後は、アクセルをそこそこ回しても7.66Vで止まるように。抜群の安定感です

 エンジンをかけてアクセルを回したり戻したりを繰り返してみたところ、7.27Vから7.66Vの間で変動していました。7.5Vは超えちゃうけど、まあこんなものかな? 少なくとも、ぶん回しても7.7V弱ならバッテリーへの過剰な負担はないはずです。これでもう安心!

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