AIを活用した高度なデータ分析が、自動調理器の手軽さで行えるSaaS型ツール「datagusto」を提供する株式会社datagusto、8,500万円の資金調達を実施
株式会社datagusto
21年10月の製品版リリースに向けて、人材採用強化、機能改善開発強化
「データと次なる一歩を、つないでいく」をミッションとして掲げる株式会社datagusto(本社:東京都港区、代表取締役:パー 麻緒)は、DEEPCORE、East Ventures、ゼロワンブースター、G-STARTUPを引受先とした第三者割当増資により8,500万円の資金調達を実施いたしました。
今回調達した資金は、従来データサイエンティストに依頼していたAIによる高度な分析が、”レシピ”という分析テンプレートを選ぶだけで簡単に行えるSaaS型ツール『datagusto(データグスト)』の製品版(21年10月リリース予定)開発、ならびに人材採用強化に充てられます。
この製品版では、CRM(顧客管理サービス)データ連携機能の強化、UX/UIの刷新、シミュレーション機能、レシピの拡充などを計画しています。誰もが簡単に「データ」から「グスト(gusto, おいしさ、歓び)」を生み出せるサービスへとさらなる進化を目指します。
なお、20年4月創業後半年でプロダクトローンチしたβ版は、現在までにリコー、大和ライフネクスト等大手企業各社で導入され「営業における受注確度の精査」や、「最適架電時間の推定」、「顧客離脱の予測」などのレシピが活用されています。「勘や経験に頼った方法から脱却したいと思っていたが、その方法が分からなかった。『datagusto』を導入したことで、AIによるデータ分析という高度な技術が現場管理職の私でもラーニングコストなしで一足飛びに使えるようになった。最適なアクションの導出までを数ステップでできるようになった」といったお声をいただいております。
事業開始の背景、創業者の想い
『datagusto』が生まれたきっかけはアパレルバイヤーとして働く友人の悩みでした。
当時、大手外資系コンサルティングファームのデータアナリティクス部門でデータサイエンティストをしていた私は、海外ラグジュアリーブランドのバイヤーを務める友人から、発注数を決める方法について尋ねられました。
過去の実績データは豊富にあるので、データに基づく予測をすることは技術的にそれほど困難ではありませんでした。しかし、このような小規模な課題をファームとして取り組むことは、コストの面から当然できません。また、データ分析の専門知識を持たず、ツールもエクセルしか与えられていない彼女にとって、その分析を自身の手で行うことは不可能でした。
データを活用すれば、もっと仕事を楽に、楽しくできる機会は社会全体に溢れているのに、データの活用には高度な知識や、莫大なコストが必要になり、ごく一部しかその恩恵を受けられないというジレンマがそこには存在していたのです。
そこで私は、このジレンマを解消し誰もがデータからグストー(gusto, おいしさ、歓び)を得られる新たなサービスを開発、提供するため、同じ課題意識と高度な技術を持つ中村達哉とともに20年4月にdatagustoを設立しました。
引受先メッセージ
DEEPCORE Senior Director, Investment
木村 正博氏
「ドリルを買いに来た人が欲しいのはドリルではなく穴である」という有名な格言がありますが、日々の需要予測や来場者数予測、最適架電時間といった「穴」を開けることのできるAIはいまだに多くはありません。手軽に、誰でも使ってみることのできるものとなるばなおさらです。
これまでは専門家に依頼しなければ開けることが難しかった「穴」を、「datagusto」を使うことで自分で簡単に開けることができるようになる世界をdatagustoは目指しています。これによって得られる現場での業務効率の改善の大きさは計り知れません。
データからその先の一歩をつないでいくことで、多くの人が当たり前にgustoを得られるようになる挑戦を、パーさんと中村さんが率いるこのチームと伴走できることをとてもうれしく思います。
イーストベンチャーズ パートナー
金子 剛士氏
創業当初から一貫して、知識や経験がなくとも誰もがAIを設計でき、いこなせる世界を実現しようとしているdatagusto社は、まさに「AIの民主化」を目指すスタートアップです。何気なく立ち寄ったレストランのオーナーや、街の不動産屋さんが日常的にdatagustoを使っている未来がやって来ることをgustoしています。その実現のために、共に汗をかけたらと思います。
株式会社ゼロワンブースター マネージングディレクター
木本 恭介氏
datagustoとは、弊社が運営支援いたしております「リコーアクセラレータープログラムTRIBUS」にご参加いただいたことがご縁で、プログラム期間中、伴走させていただくことになりました。 プログラムに参加いただいた当初から、創業して1年未満とは思えない安定感で、仮説検証を爆進させていくパーさん、中村さんコンビの将来性と、「AIを誰にでも簡単に」の世界観に共感し、この度ご出資させていただくことになりました。これからのこのチームの未来にgustoしています!
グロービス 代表室 ベンチャー・サポート・チームリーダー、G-STARTUP事務局長
高原 康次氏
最初に、 お二人の経営者からサービスのお話をお聞きしたときに、心から楽しそうにお話しする姿が大変魅力的でした。 ビジネス最前線のAIサービスでユニコーンを目指せるチームだと信じて、G-STARTUPを通じてご支援させていただくことになりました。データを料理し心から喜ばせていく~gusto~を世に広げていください!応援しています。
SaaS型AI分析ツール「datagusto」について
「レシピ」と呼ばれる分析テンプレートをクリックするだけで、誰でも簡単に「何時に荷電すれば担当者につながるのか」といった現場の疑問への答えをデータから導出することができるサービスです。通常、「何時に荷電すれば担当者につながるのか」という疑問の答えをデータから見つけるまでには、要件定義などの様々なステップとそれにかかる知識・時間が必要です。datagustoを利用することで、誰もがダイレクトにデータから答えを見つけることができるようになります。今まで施策を考えるのに費やされていた時間を大きく削減することも可能です。
技術概要
『datagusto』は、「レシピ」を選択し必要なデータをアップロードするだけで、データの前処理から最適なアルゴリズムを使用したAIモデルの学習までを自動で行います。
『datagusto』が用意した現在のレシピは、データの前処理の方法や最適なアルゴリズムはデータサイエンティストがデータの特徴や分析の内容に応じて注意深く選択・設計されています。
またAIモデルの自動学習ではハイパーパラメータチューニング等AIモデルの予測精度を向上させる仕組みや、過学習が発生しないよう交差検証による性能評価など、多岐に渡る高度な自動化が行われています。学習が完了したAIモデルは『datagusto』のサービス上で保存され、特別な操作なしに、いつでも利用できます。 『datagusto』は、セキュリティへの取り組みも行っています。『datagusto』はAmazon Web Services(AWS)上に構築されたクラウド型サービスであるため、AWSが推奨するセキュリティガイドラインに従っています。AIモデルを学習する際に使用するデータは暗号化された状態で『datagusto』に送信され、AIモデルの学習完了後は削除することでサービス上ではデータを保持しません。学習済みのAIモデルなどのサービス上での管理が必要なデータについても暗号化を行った上で保管するなど、万が一、悪意のある第三者が盗み見ようとしても解読できない仕様となっています。その他にも、セキュリティを向上させる手段として接続元のIPアドレスを制限する等の対応も可能です。 21年10月の製品版ではCRMツールとのデータ連携機能の提供を開始します。この機能では、CRMツールが提供するAPIと『datagusto』を接続し、分析に必要なデータを『datagusto』がCRMツールから自動的に読み込みます。データの事前準備も不要になり、より簡単かつ便利に分析ができるようになります。
活用想定シーン(レシピ)例
『datagusto』は以下のレシピを準備、開発しております。正式なリリース時期は各レシピごとに異なります。
・最適な架電時間のレコメンド
・受注確度の予測
・アップセル施策のレコメンド
・コンバージョンにつながる見込み客、商談の予測
・オンラインマーケ施策への反応率の予測(DMなど)
・離脱予測
・最適な商材・提案内容のレコメンド
・販売個数の予測
・CM施策効果の予測とレコメンド
・適正価格のレコメンド
採用募集
業務拡大にあたり、データ・AIを民主化してくれる仲間を募集中です! 下記にない職種でも、興味をもっていただけた方は、ご気軽にお問合せください。
募集職種
フロントエンドエンジニア
インターン(エンジニア職)
詳細はこちら▼
https://www.notion.so/datagusto/Job-Board-0787564595294ba48971eb17f796a00b
株式会社datagusto(データグスト)について
2020年4月1日 創業
2020年4月 East Ventures、個人投資家を引受先とする第三者割当増資を実施
2020年5月 革新的なアイデアを持ち、持続可能なベンチャーへのアクセレーションプログラムであるGeneration Impact Fellowship、Japan Finalistに選出
2020年10月 リコーアクセラレーションプログラムTribusにてTribus賞受賞。参加企業に選出
2020年11月 複数の国内大手企業にてβ版の導入が開始
2021年3月 リコーアクセレーションプログラムにおいて、KDDI∞Labo賞受賞。グロービスによるアクセレーションプログラムであるG-STARTUP Main Track採択
データから、歓び、ワクワク感(gusto)を生み出したいという思いから、社名を命名。多国籍な開発体制で、世界でも類を見ない新しいサービスを生み出しています。
CEO パー 麻緒
大阪大学修士課程(経済学)修了後、お茶の水女子大学博士課程へ進学。2017年に外資系コンサルティング会社に就職し、企業のデータガバナンス案件やBI、AI案件に2年半従事。Tableauのエヴァンジェリストに選出され、社内のコミュニティ形成の専門性も持つ。その後、AIスタートアップにて事業開発担当を経て現職。
CTO 中村達哉(博士、情報科学)
博士(情報科学)。専門はWebデータマイニング。2019年に大阪大学大学院博士課程修了後、ヤフー株式会社に就職。研究成果のデモシステム開発から研究室内の機械学習を含む計算機環境の設計・運用までを経験し、研究から開発まで幅広いスキルセットを持つ。エンジニアとして社内クラウド基盤上でのWebシステムの設計から開発・運用までを担当。
ロゴ変更について
創業1年を機に従来のロゴを刷新しております。新しいロゴでは、『datagusto』のキャラクター「Le Pot (ル・ポット)」を採用しました。「Le Pot」という言葉は、フランス語で「鍋」を意味するほか「友だち」という意味も持っています。世界中の「食材」を調理して料理という「グストー」を届けてきた私たちの友だち「Le Pot」が、21世紀には世界の「データ」を分析することで人々に「グストー」をもたらします。サービス、企業ともども、このロゴも皆様に愛される存在となれればと願っております。
お問い合わせ先
株式会社datagusto
https://www.datagusto.jp/
東京都港区六本木4-2-45 高會堂ビル2階
パー麻緒
mao.parr@datagusto.jp