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Windows情報局ななふぉ出張所 第235回

エリア展開には暗雲も:

楽天モバイル「iPhone正式対応」で飛躍できるか

2021年05月11日 09時00分更新

文● 山口健太

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■楽天のエリア展開に暗雲も

 楽天モバイルでiPhoneを利用する場合の注意点として、最新のiPhone 12シリーズよりも古い機種の場合、楽天モバイル回線エリアとパートナー回線エリアの切り替えができない場合があるようです。対策として、機内モードのオン/オフで解決できるとしています。

原稿執筆時点でエリア切り替えに完全に対応しているのは「iPhone 12 Pro」「iPhone 12 Pro Max」「iPhone 12」「iPhone 12 mini」の4モデルのみ

 また、エリアについては「KDDIローミング終了」に伴う問題も増えてきました。東京都では2021年3月末に地下鉄などを除いてローミングが終了。その他の都市でも順次終了予定となっています。ローミング終了によりエリア外になった場合、楽天モバイルはルーターを貸し出すなどの個別対応をしているようです。

 楽天モバイルのエリア内といっても、たとえば屋外ではつながっているのに、建物の中ではつながらず、スマホのアプリ決済ができないといったトラブルが起きているようです。これまではKDDIのローミングに助けられてきましたが、楽天の基地局だけで本当に使い物になるのか、試される時期が迫っているといえます。

 さらに5月6日には、ソフトバンクが楽天モバイルと元社員に対して訴訟を提起。損害賠償に加え、ソフトバンクから持ち出された営業秘密を利用して建設された基地局の使用差し止めや廃棄を求めました。これに対して楽天側は「業務に利用していたという事実は確認されていない」とコメントしています。

 楽天モバイルが国内第4のキャリアとして存在感を示していく上で「iPhone対応」という大きなマイルストーンは超えたものの、一難去ってまた一難という印象です。

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