IBM、Turbonomicを買収
日本IBM
業界で最も包括的なハイブリッドクラウド向けAIOps機能を構築
・Turbonomicの買収で、開発、テスト、本番環境のITリソースの配置を最適化し、AIを用いたアプリケーションのパフォーマンスおよびコスト削減が実現可能に ・IBMによるInstanaの新規買収およびIBM Cloud Pak for Watson AIOpsの展開を補完してAI駆動型のIT自動化に対応、Red Hat OpenShiftによりどのクラウドでもアプリケーションを実行
[米国ニューヨーク州アーモンク - 2021年4月29日(現地時間)発] IBMは、米国マサチューセッツ州ボストンに本社を置くアプリケーション・リソース管理(ARM)およびネットワーク・パフォーマンス管理(NPM)ソフトウェア・プロバイダーであるTurbonomicの買収の最終合意を発表しました。この買収は、コンテナ、VM、サーバー、ストレージ、ネットワーク、データベース等のリソースを最適化するために、AIを用いてパフォーマンスを確保し、コストを最小化するためのフルスタックのアプケーション可観測性(オブザーバビリティー)および管理を企業に提供します。これにより、どのようなアプリケーションでも、どこからでもパフォーマンスを動的かつより効率的に評価し、管理することが可能になります。買収価格などは開示していません。
この買収は、アプリケーション・パフォーマンス・モニタリング(APM)および可観測性のためのIBMによるInstanaの新規買収、およびAIを用いてIT運用を自動化するためのIBM(R) Cloud Pak for Watson AIOpsの展開を補完します。Turbonomicを買収することで、IBMはAIOps(IT運用を自動化するためのAIの活用)からアプリケーションおよびインフラストラクチャー可観測性にわたるAIによる自動化機能をお客様に提供できる唯一の企業となります。AIによる自動化機能は、どのハイブリッドクラウド環境でも動作するように、すべてRed Hat OpenShift上に構築されます。
IBMのクラウド&データ・プラットフォーム担当バイス・プレジデントのロブ・トーマス(Rob Thomas)は、次のように述べています。「IBMは、ハイブリッドクラウドおよびAIの企業としての未来を再構築し続けます。今回のTurbonomicの買収も、この戦略を推進し、お客様が自社のデジタル・トランスフォーメーションを加速させる最も革新的な方法を確実に見つけられるようにするために最もインパクトのある投資を行うというIBMのコミットメントの一環です」
Turbonomicの買収により、IBMは、ますます複雑化するハイブリッドクラウド環境を共有する複数のアプリケーションのパフォーマンスおよび可用性を管理することに関連した高コストを克服できるように企業を支援します。これらの課題に対し、組織は、より低いコストでアプリケーションの高い可用性とパフォーマンスを提供できるように、AIOpsを導入してITリソースのフルスタックの可観測性および可視性を得る方法を模索しています。
IBM Automationのゼネラル・マネージャーであるディネシュ・ニーマル(Dinesh Nirmal)は、次のように述べています。「AIによる自動化が不可避になっていることから、すべての情報中心の業務はより生産的になるとIBMは考えています。そのため、IBMはビジネス・プロセスおよびITにまたがるAIによる自動化機能のワンストップ・ショップをお客様に提供することに投資し続けています。Turbonomicが加わることで、お客様は自社のハイブリッドクラウド・インフラストラクチャーおよび自社全体で何が起きているのかを完全に把握できるようになり、IBMのポートフォリオは大きく前進します」
TurbonomicのCEOであるベン・ナイ(Ben Nye)氏は、次のように述べています。「企業は、クラウド横断的にアプリケーションを実行するというスケールおよび複雑性の課題に対処できるように、AI駆動型のソフトウェアを探しています。Turbonomicは対策を処方するだけでなく、お客様が対策を実施することも可能にします。IBMとTurbonomicは、ピーク需要時でも引き続きアプリケーションの目標応答時間を保証してまいります」
Turbonomicは、アプリケーションのパフォーマンス、コンプライアンス、およびコストを同時かつリアルタイムに最適化するARMソフトウェアを企業に提供しています。買収完了後に、IBMは、InstanaのAPM機能やリアルタイム可観測性機能、IBM Cloud Pak for Watson AIOpsのITOps機能と、TurbonomicのARMソフトウェアを統合する予定です。この統合は、お客様が開発、テスト、本番環境にわたって最適化を推進することにより、アプリケーションのパフォーマンスを確保し、コストを最小化するために役立ちます。
Turbonomic ARMとInstanaのAPM機能を統合することにより、ユーザーは処理を自動化して、基盤となるITインフラストラクチャーを最適化し、複数のアプリケーションにわたってパフォーマンスを確保することができるようになります。Turbonomic ARMとIBM Cloud Pak for Watson AIOpsの統合では、アプリケーションのトポロジーとアプリケーションが実行されるリソースを橋渡しすることによって、クロスクラウド管理でのITOpsエクスペリエンスが向上します。これにより、お客様は、インシデントの解決を迅速化することができます。また、リソースの配置処理を自動化することで、エンド・ユーザーへの応答時間を遅らせずに、需要の急増に自動的に対応することができます。
お客様にとってのもう1つの主要なメリットは、サーバー、施設、炭素の使用量の削減に関連して持続可能性が向上する可能性があることです。これは、アプリケーションのパフォーマンスを低下させずに、継続的にリソースを最適な規模にするTurbonomicの機能によって実現されます。
5Gの採用が進むにつれて、企業はワークロードをエッジに移行することも目指しています。このため、ネットワーキングはアプリケーション展開戦略に不可欠な要素となっています。この買収により、IBMは、TurbonomicのNPM製品、および通信業界における認知度の高さを活かして、この分野での自社の製品と専門知識を補完し、お客様が5G環境で動作するアプリケーションをインテリジェントに最適化できるようにすることを計画しています。
Turbonomicは、Cisco Intersight Workload Optimizerを通じてCiscoとOEM関係を築き、維持してきました。また、この買収は、お客様がハイブリッドクラウドやAIへの移行を加速できるように、IBMがCiscoなどのビジネス・パートナーのエコシステムに対して拡大している投資に基づいて進められています。
本日の発表は、すべてRed Hat OpenShift上に構築され、ビジネスとIT向けにAIによる自動化機能のワンストップ・ショップを企業に提供して、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)、AIOps、ARM、プロセス・マイニングを含む企業全体の自動化を支援するために、IBMが継続的に注力していることを明確に示しています。これは、IBMによる最近の一連の買収(myInvenio、Instana、WDG Automationなど)、エコシステム・パートナーシップ、有機的な研究開発(Cloud Pak for Watson AIOpsの提供開始など)、リーディング企業のお客様(CaixaBank、PNC Financial Services、Banco Popularなど)による採用につづく最新の進展です。
この取引は、慣習的な買収完了条件を満たした後、2021年第2四半期に完了する予定です。
本日の発表について詳しくは、http://www.ibm.com/cloud/blog/ibm-to-acquire-turbonomicを参照してください。
IBMのAIによる自動化の詳細については、https://www.ibm.com/automationをご覧ください。
当報道資料は、2021年4月29日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
https://newsroom.ibm.com/2021-04-29-IBM-to-Acquire-Turbonomic-Building-Industrys-Most-Comprehensive-AIOps-Capabilities-for-Hybrid-Cloud(英語)
以上
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