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結局どうなの? ソニー初の360 Reality Audio対応機「SRS-RA5000」を聴く

2021年04月20日 20時30分更新

文● ASCII

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小音量では能力を発揮しきれない

 低域に関してはかなり量感がある。レンジ的には50Hz付近(ベースのG音あたり)までは出る。ただし、その下はスパッと切れてしまう。自室で確認したところ、60Hz付近の重低音がかなり盛られており、100Hz付近にも山が出る反面、それより上の低域・中域は少し凹んでいた。部屋の影響(反射によって特定の周波数が打ち消されるなど)もあるだろうが、かなり低域を盛ったバランスになっているのは事実だ。

LEDで底部が光る。

 また、小音量では本来の音質が発揮できない。高域・中域・低域をある程度整ったバランスにするためには、音量をかなり上げる必要がある。そのため、夜間の利用が中心だったり、集合住宅などあまり大きな音が出せない環境にいる場合は注意した方がいい。なお、低域を盛った再現はロックやジャズ、EDMなどにはいいが、J-POPなどでは低域のズンドコ感が増してしまいあまりいいバランスではないように感じた。

 音量位置は遠目から確認しにくい。操作は本体ボタン(タッチセンサー)とスマホの両方が選べるが、いまどの位置にボリュームがあるかがすぐ分からないのは改善してほしいポイントだ。Music Centerなどのアプリから見ればいいのかもしれないが、煩雑さがある。

音量についてはMusic CenterのほかAlexaアプリやGoogle Homeアプリで調節する方法もある。

 本機はWi-Fiスピーカーであるが、スマートスピーカーではない。ただし、Google HomeやAlexaアプリと連携できる。Chromecastの仕組みを利用すれば、対応する音楽アプリからキャストすることができるし、Amazon Alexa対応のスピーカー(Echoシリーズなど)に声で呼びかけ、本機から音楽を再生することもできる。Spotify Connectにも対応する。さらに、3.5mmのアナログ入力端子を持つので、ポータブルプレーヤーなどの接続ができる。

 なお、Amazon MusicやSpotifyなどの音楽サービスの再生はできたが、テストした時点では、YouTube音声のキャストはできず、Bluetooth接続(SBCまたはAACコーデック対応)を利用する必要があった。ただし、最近ではYouTubeを音楽再生用に使うケースも多いと思うし、MusicCenterの項目もあるので、将来のアップデートで利用できるようになるのかもしれない。

音楽を本来あるべき形で伝えるフォーマット

 360 Reality Audioの効果はどうだろうか? 対応楽曲のひとつで、昨年12月から配信が始まっているDoulの「Howl」を聞いてみた。Spotifyで配信されているステレオ版と、Amazon Music HDで配信されている3D版を比べると、確かに違いを感じる。

 左右だけでなく高さ方向にも音が広がり、3次元的な音場が楽しめるというメリットはもちろんある。しかし、それ以上に中央に位置するボーカルと、その周囲を囲むように配置されたバックの音が整理されて、楽器と声の音がにごらず、よく分かれる(明確になる)点がよい。非常に聴きやすくなった印象だ。その意味では、映画音響のように音の移動を楽しむというよりは、音楽をよりリアルに(本来あるべき形で)再現できるフォーマットと言ってもいいだろう。

 ちなみに、RA5000でステレオ音源を再生する際には2通りの方法が選べる。標準は6基のユニットのうち、水平方向の3基だけが使用されるが、Immersie AEの設定をオンにすると、上方のユニットも使われて音場が大きく広がる。

 Immersive AEの効果は広さの改善という意味ではとても分かりやすい。上向きスピーカーの音量は大中小の3段階に調節できる。基本的には常時オンにするのでいいと思う。ただし、色々試してみたが、楽器の位置の明確さという点での改善はあまりなく、360 Reality Audioの効果を感じた。

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