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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第709回

ソニーのフラッグシップ「α1」の猫瞳AFで不意の仕草も見逃さない

2021年04月20日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家 編集●ASCII

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路肩にちょこんとすわってこっちの様子をうかがってるチャシロ。きれいな香箱座りがまたよい。美猫である。2021年4月 ソニー α1

 2021年3月に発売されたこの春一番のデジタル一眼といえば、ソニーの「α1」。これがもう名前からして「これが一番だ」と宣言しているようなカメラだからして、見た目はα7やα9とあまり変わらないのだけど、中身は超高性能なのである。プロが使うための最新技術を遠慮なく詰めこんだフラッグシップ機だ。

 何しろ、5000万画素で秒30コマの超高速連写が可能。うかつに高速連写モードで撮ったらもう大変。いや、よくやっちゃうよね。高速連写モードで動く猫を撮ったあと、元に戻し忘れて寝てる猫も無意味に高速連写しちゃうとか。

αシリーズのボディーに最高性能を詰めこんだα1。100-400mm F4.5-5.6 GMという超望遠ズームレンズを装着してある

 そんなα1。届いたばかりでまだ手になじんでないのだけど、とりあえず猫である。まずはソファでくつろいでたうちのかふかを試し撮り、とレンズを向けたら「あ、遊んでもらえる」と思ったのかいきなり立ち上がってソファから飛び降りたのである。

 ちょっとまてー、と思わずシャッターを切ったのがこちら。いきなり動かれたのでちょっと被写体ブレしちゃったけど、きっちり目にピントがきてる。猫瞳AFだ。

いきなり立ち上がってソファーから飛び降りようとするかふか。リアルタイム瞳AFにしてたので動いてもフォーカスはばっちり。2021年4月 ソニー α1

 さすが、猫瞳AF(と呼んでるけど、正式には動物瞳AF、というか瞳AFの動物対応)を最初に搭載したソニーだ。αを使うときはいつも「AF-ON」ボタンに「押す間 トラッキング+AFオン」を割り当てている。ファインダーを覗いてAF-ONボタンを押すとリアルタイムトラッキングAFが働くので、狙ったところにフォーカシングし続けてくれるから、あとは構図を決めてタイミングを見計らってシャッターボタンを押すだけでいい。

 突然動いたかふかも、それを使っていたから急に動かれても目元にピントが合ったのだ。

 では天気もいいのでちょっと外へ。レンズは、現代の標準ズームともいうべき24-105mm F4と、α1の威力を発揮できそうな100-400mmの望遠ズームを準備した。自転車でうろうろしていると、ちょっと大きなおうちの玄関先にキジトラを発見。道路から望遠で狙う。ちょっとした隙間を探してしゃがんで猫目線で撮影である。

ちょっと耳が痛んでるキジトラだけど、元気そう。餌用のボールが積み上がってたり、猫ベッドもあったりと猫生活感がある玄関なのだった。毛の描写も完璧。2021年4月 ソニー α1

 そしたらよく似た模様の別の猫がすすーっと後ろからやってきて、この猫の前を通り過ぎていくではないか。思わずそっちの猫にレンズを向け、AF-ONボタンでロックオンし、ちょうど2匹が重なったところで撮影。歩いてる猫でもきっちり捕まえてくれるのが良さだ。

別の若いキジトラがすすっと横切ったのである。こんな瞬間にもとっさに対応できるのがいい。フォーカスも目にちゃんと合ってる。2021年4月 ソニー α1

 撮ってたらここのおうちのおばあさまが帰ってきて、玄関にいた猫をなではじめたのであいさつして、猫を撮らせて貰った話とかこのあたりの猫話をし、お隣の方が猫がいっぱいいるのよと教えていただく。ここらは駅や幹線道路から離れた、まだ農地もちらほら残る古い住宅地で、猫は放し飼いが当たり前だった時代の感覚で世話をしているのかもしれない。

 ってことは他の猫にも出会えるかなと小さな生活道路に出ると、先ほどは見かけなかった猫が道ばたにちょこんと座ってる。人の気配を感じて様子を見に来たのかも。今日は望遠レンズがあるので無闇に近づかず、モニターを開いて地面すれすれのアングルで猫と対峙。それが冒頭写真だ。白猫にチャトラがちょっとまじったきれいでふくよかな猫だ。

 こっちを警戒してじっと見ていたこのチャシロ、突然横を向いてナニかを気にしてる、と思ったら、さっきのキジシロがとことことやってきていきなりシャーッと威嚇したのだ。そのとき思わずシャッターを切ったのがこちら。

猫同士の関係はよくわからんけど、キジトラが突然近づいてきて威嚇して去っていったのだった。その瞬間をギリギリゲット。住宅街の猫社会のヒトコマだ。2021年4月 ソニー α1

 このキジトラは、威嚇っぽいあいさつだけしてどっかへ歩いて行っちゃいました。威嚇にみえたけど、単にあいさつしただけだったのか、よくわからん。キジトラが歩いて行ったのは、さきほど猫がいっぱいいるのよ、といったお隣(といってもちょっと離れてるんだけど)方面。

 そちらをうかがってみると、ガレージの奥にいた猫が小走りでやってくる。あ、これはこっちへ来るんじゃなくてすぐ脇を通り過ぎていくパターンだな、と思ったのでそれを狙って高速連写である。

小走りのキジシロを腰を捻りながら撮影。連写したので、一番小走りっぽい瞬間を採用してみた。2021年4月 ソニー α1

 いやあ、まだ触ったばかりなんだけど、この食いついて離れないAFやブラックアウトせずスムーズに撮れる電子シャッターによる超高速連写もいいし、メカシャッターもシャッターショックが少なくて静かでさすがフラッグシップって感じ。動いてる猫を見ると連写したくなって危険だ。

 今回は「早速猫を撮ってみた」感じだったので、次回はもうちょっとじっくりとα1での猫撮りを堪能したい。

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筆者紹介─荻窪圭

 
著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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