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「Virtual Azure Base」始動記念イベント、全国Azure Baseが特色や地域DXの取り組みも紹介

「Azure Base Spring Fest 2021」開催、バーチャル会場でワイガヤ

2021年04月05日 07時00分更新

文● 大河原克行 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 日本マイクロソフトは2021年3月31日、オンラインイベント「Azure Base Spring Fest 2021 ~最先端なバーチャル空間でみんなでワイガヤ春祭り~」を開催した。「Virtual Azure Base」の本格始動にあわせた記念イベントと位置づけられており、参加者はVirtual Azure Base専用サイトにサインインし、アバターを操作して会場を移動し、参加するイベントとなった。

オンラインのVirtual Azure Baseを会場として「Azure Base Spring Fest 2021」が開催された

 同イベントはDX推進を行う担当者やビジネス意思決定者、経営企画部門担当、ITエンジニア、ISVおよびパートナーを対象にしたもので、およそ1000人が参加。Microsoft Azureに関する最新アップデートや、Azure Baseの概要と活用方法、全国12カ所のAzure Baseのコンセプトや今後の運営概要などを紹介した。

 そのほかのセッションでは、メディアアーティストの落合陽一氏、ロンドンブーツ1号2号の田村淳氏、声優の古谷徹氏などが参加した。

 なおVirtual Azure Baseは、WebブラウザでアクセスできるBtoBオンラインコミュニケーションスペース。バーチャル/3Dのイベント空間を持つほか、日本マイクロソフトの社員やAzure Baseのパートナー企業などと、自宅にいながらTeamsを介して技術的な相談やDXに関する支援施策を受けることができる。2021年4月12日にグランドオープンする予定だ。今回のイベントは、このVirtual Azure Baseを先行利用するかたちで行われた。

会場ラウンジでは日本マイクロソフト 執行役員の伊藤かつら氏や、エバンジェリストの西脇資哲氏がアバターとして出迎えた

Azure Baseは拠点のことではなく、新しい働き方やDXの実現を支援するプロジェクト

 「Microsoft AzureとAzure Baseが見据える未来」と題して講演した日本マイクロソフト Azureビジネス本部 部長の田中啓之氏は、国内におけるMicrosoft Azureの活用シナリオとして、「既存アプリケーションのAzureへの移行」「クラウドネイティブなアプリ開発と既存アプリのモダナイズ」「クラウド導入プロセスの標準化とクラウド・センター・オブ・エクセレンス(CCoE)文化の醸成」の3点を挙げた。

マイクロソフトが考える「Azureの活用シナリオ」3つ

日本マイクロソフト Azureビジネス本部の田中啓之部長

 「既存アプリケーションのAzureへの移行」では、Windows ServerやLinuxなどの既存システムのクラウドへの移行支援、SAP基盤のクラウド移行のほか、Windows Virtual Desktopの提案、Azure VMware Solutionsによるオンプレミス仮想環境のクラウドへの移行、Azure Stackによるハイブリッドクラウドソリューションの提案を挙げた。また「クラウドネイティブなアプリ開発と既存アプリのモダナイズ」では、パートナーエコシステムの強化や、開発支援策の強化に加えて、製造業、流通業、自動車産業などの業界別ユースケースを起点とした新規ビジネスの開拓を推進していく。

 そして、田中氏が「ここが最も重要だ」と語るのが「クラウド導入プロセスの標準化とクラウド・センター・オブ・エクセレンス(CCoE)文化の醸成」だ。ここでは、日本の顧客に合わせたかたちでカスタマイズしたクラウド導入のためのフレームワークの提供、顧客におけるクラウド人材の教育支援や、技術者のトレーニングおよび情報提供を行うエンタープライズスキルイニシアチブの提供を図る。それに加えて、今回のイベントのテーマとなっているAzure Baseが重要な役割を担うとして、「Azure Baseをパートナーとともに全国に展開し、拠点を通じて各種施策を提供していくことになる」と語った。

 「物理的な拠点をAzure Baseと呼ぶのではなく、ニューノーマルを見据えて、すべての組織や個人の新しい働き方やDXの実現を支援するプロジェクトのことを指している」(田中氏)

 Azure Baseを展開するのは物理拠点とオンライン拠点(Azure Base Webサイト)の2つである。

 物理拠点では、東京・代官山のAzure Daikanyama Baseが情報発信のフラッグシップ拠点となり、全国12カ所(代官山含む)を展開する。一方、WebサイトはAzureに関する技術ドキュメントのライブラリである「Azure Baseコンテンツポータル」、最新技術情報をいち早く掲載する「Azure Base技術ブログ」、無償で提供予定の「Azure Baseオンライントレーニング」などを用意している。

Azure Baseはオフライン(物理拠点)とオンライン(Webサイト)の両面で展開される

 また、全国4カ所の物理拠点に設置する「Teams Live Studio」も紹介された。このスタジオにはオンラインイベントに必要な機材がそろっており、ユーザーがライブ配信や動画収録を行うことができる。「ぜひ活用してほしい」と田中氏は呼びかけた。

 「Azure Baseは、日本マイクロソフトとパートナーが提供するソリューションを体験し、活用できる場であり、イベントなどを通じて地方創生や企業のDXを支援する場でもある。さらに、物理的な場所だけでなく、オンラインを通じてDXを支援する仕組みも用意している。また、Teams Live Studioを通じて、コロナ禍でのコミュニケーションを支援できる」(田中氏)

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