これからICTを導入しようとしている中小規模の介護施設・事業所にうってつけなツールがLINE WORKSだ。導入企業はすでに20万社以上という国内市場でトップシェアのビジネスチャット(※)で、介護業界でも導入する施設・事業所が増えている。どんな機能があり、どんなふうに役立つのか、10回にわたって連載していく。第1回目の今回は介護現場でありがちな悩み事を例に機能概要を紹介しよう。
※富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場2020年版」調べ
LINEと同じ感覚で使いこなせる
デジタル庁の設立、印鑑の廃止──。世の中のデジタル化の流れは介護業界にも確実に押し寄せ、政府は生産性向上の観点などから介護事業者にICT(情報通信技術)の活用を求めている。
「そう言われても、人手不足や新型コロナウイルス感染症の対応で忙しいんだけど……」と思っても、介護報酬の加算にも関わってくることになるので、デジタル化への対応は避けて通れない。ICTの導入はハードルが高いな、と感じているなら、ぜひ知ってほしいのがLINE WORKSだ。ひと言で言えば、仕事用のLINE。現場ではたらくチームのためのビジネスコミュニケーションツールだ。
操作はカンタン。使い始めるときは、LINE WORKS上で「管理者」をつくり、会社やチームのLINE WORKSアカウントを開設し、従業員など一緒に使うメンバーを追加していくだけ。チーム専用のLINE といった感覚ですぐに使いこなせるようになる。
まずは無料で使えるフリープランを
LINE WORKSを導入するメリットは多い。業務を効率化して、余裕が生まれれば、利用者とのコミュニケーションの時間により長く充てられ、ケアの質を向上させられる。また、先端技術を取り入れることは事業者・施設のイメージアップとなり、人材確保にも好影響があるという事例もある。100人までは無料で利用できるフリープランがあり、機能制限もほとんどない。利用しない手はない。
LINE WORKS導入の効果例
○スタッフ間の連携力をあげられる
○コミュニケーションがスムーズになって職場環境が改善
○情報の周知・集計にかかる時間を大幅に短縮できる
○書類や予定を全員で共有できる
○書類の置き場問題が解消される
○緊急時の連絡・情報共有にも有効
etc
解決例:「ヘルパーとの連絡がスムーズにいかない」
介護の仕事ではスタッフ間の情報共有が欠かせないけれど、電話やショートメッセージではすぐに連絡がつかなかったり、伝えたい内容が相手に確実に伝わったか分からなかったり、ということがよくある。特に利用者の自宅を回って仕事するホームヘルパー(訪問介護員)との連絡や申し送りには手間がかかるもの。口頭でやり取りすると、後で「言った、言わない」になることも。そもそも紙に書くのは面倒だ。字が乱雑で、「これ、なんて書いてあるの?」そんなことはないだろうか。
そこで、LINE WORKSのチャット機能「トーク」を紹介したい。LINEと同じように伝えたい内容を端的に届けられ、「既読」になるから、相手が読んだかどうかはっきりする。介護の仕事は報告書や日報など記録しなければならないことが多いが、LINE WORKSを使うようになると、いちいち事務所に戻って申し送りをしなくてすむようになるので、直行・直帰も可だ。
それにトークは、職員どうしの息抜きの投稿も交えるので職場の一体感づくりに役立ってくれる。特に一人で仕事をするので孤独になりがちなヘルパーにとっては大切な機能といえるだろう。
解決例:「議事録の作成作業の負担が大きい」
多くの時間を割かれるのが事務作業。例えば議事録の作成だ。職員どうしでの会議を行い、議事録を作成した後、印刷し、回覧し、職員全員の確認印を押す。こうしたルーティンを改善するのはどうすればいいか。
LINE WORKSのトークグループのサブメニュー「ノート」を試してみよう。タイトルをつけて内容を自由に書いて投稿できる機能で、情報のストックができる。グループメンバーのみで投稿・閲覧できるミニ掲示板のようなものだ。必要なメンバーにすぐ伝えることができ、誰が確認したか(既読)の認識もできる。ノートへの投稿にはコメントも付けられるので、意見を募るのも簡単だ。また「ノート」は、アイデア募集、日報、シフト調整にも使える便利な機能だ。
解決例:「メンバーの気持ちをまとめたい」
介護現場ではいろいろな職種の人たちと共に働いている。ベテランもいれば新人もいて、価値観もさまざま。風通しが悪い職場だと、若手の意見が通りにくいとか、ブラックな職場だ、といった気分になり、離職や退職につながってしまうかもしれない。みんなの気持ちを一つにまとめるのは難しい……。決め事があるときも面倒。事務のほうから職員に周知して、回答を回収し、集計し、結果を公表しなければならない。
そんな悩みの解決に役立つのがLINE WORKSの「アンケート」の機能だ。アンケート様式で周知すればあとは回答してもらうだけ。結果は円グラフでリアルタイム集計される。
例えばユニフォームを決めるときに活用すると、回答結果が目に見えてわかる。立場に関係なく自分の意見が届いていることが実感できるはずだから、職場の一体感を作るのに役立つ。加えて、アンケートに全員が参加すれば、利便性が伝わり、ICTを導入し、運用していくモチベーションにもつながるだろう。
他にも役立つ機能が満載
LINE WORKSにはこの他にも、スタッフ全員への一斉周知に便利な掲示板「ホーム」や、訪問予定や会議予定を登録してメンバーで共有できる「カレンダー」や写真やファイルといったデータを共同管理できる「フォルダ」など便利な機能がある。
次回は、実際LINE WORKSを導入するにあたって、気になることを解消していこう。
LINE WORKSを提供しているワークスモバイルジャパンでは、介護・福祉事業者向けにICT活用セミナーを期間限定で開催している。ぜひ参加してみよう。
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