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モーダル小嶋のTOKYO男子めし 第34回

世界一おいしいよ! どうもありがと!:

松屋のマッサマンカレー「本場の味」ではないかもだけどおいしいのだ

2021年02月03日 17時00分更新

文● モーダル小嶋 編集●ASCII

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「マッサマンカレー」
松屋
730円
https://www.matsuyafoods.co.jp/matsuya/news_lp/210202.html

ある日、世界一おいしいことになった

 ゲーン・マッサマン、いわゆるマッサマンカレーは、ざっくりいってしまえば、タイカレーの一種。ゲーンというのはスープ状の食品で、ごはんにかけて食べることが多いですね。とはいえ、ゲーンにはさまざまな種類があり、「こういうものである」と簡単に定義することはできません。

 マッサマンカレーはイスラム教徒から伝来したそうで、鶏肉、牛肉、羊肉で作ることが多いようです。様々なスパイスが用いられており、レシピも多種多様のようですね。

 多くの人がマッサマンカレーを知ったのは、CNNインターナショナルのCNNGoが、「世界で最も美味な料理ランキング50(World's 50 most delicious foods.)」において、マッサマンカレーを1位に選出したことでしょう。何しろ、1位ですから。世界一おいしい料理!? と、日本でも大きく話題になったわけです。

 そんなマッサマンカレーが松屋に登場。松屋は新メニュー「マッサマンカレー」を2月2日から発売しました。

 濃厚なココナッツミルクのコクと数種類のスパイスが香り立つというカレールーに、鉄板でジューシーに焼き上げたとうたう鶏もも肉と北海道産のじゃがいもをプラスした新作カレーとなっています。マッサマンカレー(ライス・みそ汁付き)が730円、生野菜セットが830円。

 テイクアウトも可能(持ち帰りにはみそ汁は付かない)。また、発売を記念して2月16日10時までマッサマンカレーを注文するとライス大盛が無料サービスとなります。

これが松屋のマッサマンカレーです。一瞬フルーツが入っているのかと思って身構えてしまった(じゃがいもです)

「本場のタイの味」ではないかもしれないけど
カレーとしてはよくできてます

ライスを入れると松屋感出てきますよね

 さっそくカレーを食べてみましょう。結論から言ってしまうと、マッサマンカレーとはいいながら、松屋のカレーのテイストも、かなり持ち合わせています。

 もうすこし具体的に説明しなくてはいけませんね。たしかにココナッツミルク、入っています。スパイスの香りもあります。ただ、それほど多くはないんですよね。本場の味! まさにタイカレー! とまではいかない。

 味の決め手であるココナッツミルクのココナッツ感も、それほどココナッツ! ココナッツ! というインパクトではないと感じました。「ふたりの愛ランド」でいうとサビの途中ぐらいです。古すぎるし、たとえ話としてもわかりにくくなったので、これは忘れてください。

 ただ、その「タイカレー感がすこし薄い」ことが悪いかと言われると、そういうわけでもない。水っぽくなく、濃いめの味付けになっているので、淡泊な鶏肉との相性はとてもよいです。

チキンは大きめ

 ごろごろと入っているじゃがいもですが、カレーの味わいを邪魔せず、食感のいいアクセントになっています。マッサマンカレーのレシピを調べると、結構入れるみたいですね、じゃがいも。

かなり大きめのじゃがいも

 そうそう、最大のポイントは「辛くない」ところでしょうか。一般的に、マッサマンカレーの特徴はココナッツミルクで、割合が他のタイカレーよりは多いため、辛くないという特徴があります。松屋のマッサマンカレーも、味わいそのものは濃厚で、スパイスの香りも感じられるのですが、ヒリヒリした刺激はないので、食べやすいと思います。コクもあり、しっかりどっしりした味なので、ごはんにかけて食べるための仕上がりといえましょう。

タイカレーというよりは、「松屋のタイカレー」と表現すべきでしょうか

 730円という価格が……もう少し安ければ……と思いつつも、松屋のカレーでもあり、タイカレーの味わいでもあり、というバランスのよさが光ります。具材の大きさなども含め、非常にまとまりのよいテイストになっています。

もう、みそ汁が合うか合わないかなんてどうでもいい

 「本場のタイの味」ではないかもしれませんが、カレーとしてはよくできています。本気のタイカレーと比べるのではなく、全国にチェーン展開している松屋でマッサマンカレーが待たずに出てくることを喜ぶべきなのかな……と感じました。

 世界一おいしい料理かどうかはわかりませんが、世界一おいしいよ! どうもありがと! みたいな感じで楽しく食べるのがよいでしょう。松屋には、これからも世界各国の料理を(松屋流にアレンジしているとはいっても)続々と紹介してもらって、日本の食を豊かにしてほしいものです。大げさでしょうか。現場からは以上です。

松屋のカレーに外れなしだと再認識いたしました


モーダル小嶋

 

1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。一人めし連載「モーダル小嶋のTOKYO男子めし」もよろしくお願い申し上げます。

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