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Tiger Lake搭載の最新クリエイティブモバイルPC

画面もキーボードも速度も「超級」のモバイルノートPC「Razer Book 13」レビュー

文●ジャイアン鈴木 編集● ASCII

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 「Razer=ゲーミングデバイス」というイメージが強いが、「Razer Book 13」はクリエイティブ領域の生産性を重視した13.4型ノートPCである。最新スペックをシャープな筐体に収めた同機の、フィーリングや使い勝手を中心にレビューしていこう。

Razer「Razer Book 13」 税抜19万727円〜

装飾を廃したからこそ実現した超シャープな「機能美」

 Razer Book 13は第11世代Coreシリーズ(=Tiger Lake)を搭載したモバイルノートPCだ。そのCPUにはCore i7-1165G7(4コア/8スレッド、2.8GHz/最大4.7GHz)を採用。インテルIris Xeグラフィックスを備え、EVOプラットフォームに準拠している。

 メインメモリーはオンボードの16GBで、ストレージはM.2のSSDで256GBまたは512GBとなっている。ディスプレイにはRazer初の「16:10」、つまり縦長デザインで、フルHD+(1920×1200)か4K+(3840×2400)のいずれかである。ともにGorilla Glass 6でタッチ対応、さらに反射防止コーティングが施されている。

 ネットワーク機能はWi-Fi 6とBluetooth 5.1で、WWANはない。スピーカーは2台で、THX Spatial Audioを搭載している。キーボードは日本語レイアウトのみで、バックライトはRazer Chroma対応。1キー単位でフルカラーでの指定ができる。

 このうち日本でリリースされたのは2モデル。「SSD 256GB&フルHD+」または「SSD 512GB&4K+」の組み合わせで、税抜希望小売価格は19万727円と23万6182円、ともに1月29日発売である。本体サイズは295.6×198.5×15.15mmで、重量は両モデルともに1.4kgとなっている。

デザインはシンプルであるほどゴマカシが効かない。唯一刻まれた鏡面仕上げのロゴが美しすぎる

 Razer Book 13最大の魅力はなんと言ってもデザイン。アルミの塊から削り出した、というのがシンプルに伝わるデザインがナイスだ。モノリスと表現されることが多いが、意味のない装飾を排したからこその“機能美”が実現できている。

 本製品はクリエイティブな生産性を重視した実用マシンだが、ゲーミングノートから継承したキー単位RGBバックライト付きキーボードを採用。専用ユーティリティーの「Razer Synapse」で、キーひとつひとつの色、エフェクトを変更できる。ド派手に飾ることも可能だが、たとえば特定アプリケーションで常用するショートカットキーやファンクションキーの色を変えてわかりやすくするなど、実用的にも活用できる。

これはユーティリティー「Razer Synapse」の「Studio」から選べる「ウェーブ」というエフェクト。このほかに10種類のエフェクトが用意されている

 個人的にうれしかったのが日本語キーボードではありながら、かなの刻印が省略されている点。要素が減るぶんデザイン性が向上するし、視認性も改善される。かな入力派の方には少々気の毒な気がしないでもないが、かな入力している方は余裕でタッチタイピングできるはず。実用上は問題ないはずだ。

キートップから、かなの刻印が省略されるだけで、デザイン性が格段に向上。かな入力派の方には申し訳ないが、本機に限らず、そろそろこのスタイルを日本語キーボードのデフォルトになっていただきたいところだ

実用クリエイティブ向けマシンでもAV品質に隙無し!

 ディスプレイのスペックについてはsRGBカバー率100%とあるだけで、細かなスペックは製品公式サイトに記載されていないが、カラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」で計測したところ、輝度は402cd/m2と表示された。

 数字だけならスマホと比べると低く感じるが、モバイルノートPCとしては十分に高いスペックである。欲を言えばDCI-P3カバー率、またはAdobeRGBカバー率を100%に引き上げてほしいところだが、ウェブコンテンツ中心であれば十分な色域を備えている。

 スピーカーはキーボード左右の特等席に開口部を配置。また立体音響技術「THX Spatial Audio for PCs」がプリインストールされており、ステレオ/THX立体音響、Music/Cinema/Game/Voice /Customなどのプリセットでコンテンツに合わせてカスタマイズできる。

 肝心の音質は高音域が強調されつつも、解像感は高く、音の広がりもいい。スピーカーを底面ではなく、キーボード面に配置しているからこそ、抜けのいいサウンドを実現しているのだろう。低音重視派の方でなければ外付けスピーカーは不要だ。

 ディスプレイ上部にはHDウェブカメラ、Windows Hello対応顔認証カメラ、照度センサー、ステータスランプに加え、製品公式サイトであまりアピールされていないがクアッドアレイマイクが内蔵されている。

 一般的なノートPCではデュアルアレイマイクが搭載されていることが多いが、Razer Book 13は4つのマイクを搭載することで指向性をさらに高めている。機会が増加する一方のビデオ会議での音質、音声デジタルアシスタントの認識率アップに効果を発揮するだろう。

Razer Book 13には、フルHD+(1920×1200ドット、反射防止、タッチ対応)、4K+(3840×2100ドット、反射防止、タッチ対応)の2種類のディスプレイが用意。どちらも製品出荷時に個別にキャリブレーションが実施されている

キーボード左右にスピーカーが配置されているので、サウンドがストレートに耳に届く

ナローベゼルを実現しつつ、HDウェブカメラ、Windows Hello対応顔認証カメラ、照度センサー、ステータスランプ、クアッドアレイマイクが内蔵されている

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