
ようやく状態が安定してきたハンヴィー
米軍払い下げのハンヴィーを購入して丸6年が経ちました。納車時に1万8000マイル(およそ2万9000km)ほどだった走行距離もだいぶ延びて、間もなく3万5000マイル(およそ5万6000km)に達しようとしています。その差は2万7000km。年に4500km走った計算になります。
その間、毎年のようにどこかしら修理をしてきました。ブーツが破けてグリスが飛び散ったりエンジンが冷えているとエンストしたり、グローコントローラが死亡してグロープラグが焼き切れたり、ライトスイッチが壊れたり。先日の車検の時もオイル漏れが見つかりシールを交換しています。
でも幸いなことに故障の回数は年々減っていて、この1年はついにゼロでした。壊れるところはひと通り壊れたということですかね。シールやブーツ類は交換しているうちにほぼ全部新品になりましたし、同じところが壊れることは当分はないだろうと思います。
タイヤが限界です
で、これで一段落と言いたいところなんですが、実はまだひとつ購入時からずっと気になっているところが。
それはタイヤ。
買った時にすでにだいぶ減っていたので交換したいとは思っていたんですが、かなりお高いのでなかなか手が出せないでいたのです。とはいえいい加減限界。もうダメ。溝の残りがわずかしかありません。

購入時から使い続けているタイヤ。グッドイヤー製のWRANGLER R/T IIというミリタリータイヤです

ツルツルというほどではないし、車検に通るぐらいの溝は残っているのですが、もう時間の問題です。細かいひび割れもありますし
タイヤはゴムが劣化していくので、溝が十分残っていようと表面にひび割れがなかろうと、そもそもある程度の年数が経ったら交換しなくちゃいけないんですよね。メーカーの推奨年数は使用開始から5年程度なので、私が買ってからでもすっかりオーバーしています。
ましてやウチのハンヴィーは元博物館展示品。ワタシが買うよりずっと以前から交換されていないはずです。5年を過ぎても日常点検やショップでの点検をすれば使い続けられるそうですが、それも10年まで。使い方や普段の状態によって10年以上使うことも可能ですが、ゴム自体の劣化のため10年が交換の目安とされています。
20世紀のタイヤです
タイヤの製造年は横(サイドウォール)のDOTというところをを見ればわかります。
DOTはDepartment Of Transportationの略で、アメリカの運輸省にあたる組織。このDOTの記載があるタイヤはアメリカの安全基準を満たしていることを示しています。

最後の209が製造年。209は1999年第20週の製造という意味です。なんと21年物!
最初のMNは生産工場を示すコードで、X4はタイヤサイズ。次の560Tはブランド名などの製品情報コードです。そして最後にある209。これが製造年になります。
2000年以降は4桁になっていて、3桁なのは1999年まで。西暦を下1桁で表わしていたということは1999年と1989年が同じ9になってしまうので、そのことからも同じタイヤを10年以上使い続けることは考えていないとわかります。
3桁の場合、最初の2桁がその年の第何週目かを表わし、最後の1桁が西暦の下1桁を表わします。つまり209は1999年の第20週の製造ということ。なんと20世紀の製品です。
10年どころか21年も経っているというダブルスコア超え。しかも1989年製の可能性もゼロではないという……。走っているとタイヤの凹凸がゴツゴツと伝わってくる感じで乗り心地が悪いんですけど、柔軟性がだいぶ失われているでしょうからそれも当然という感じです。
まぁそんな感じでいずれ近いうちに交換の必要が出てくるのはわかっていたので、当初からタイヤ貯金を続けてきました。それがようやくなんとかなったので、車検と一緒に交換してもらった次第です。
中古車が買えてしまうぐらいのお値段に
ハンヴィーのタイヤは初期は外径が36インチでしたが、その後37インチに変更されました。約94cmにもなる特大っぷりで、しかもホイールサイズが16.5インチという変態サイズ。国内ではそうそう売っていなくて、輸入すると1本10万円を超えるという難物です。
しかもハンヴィーのタイヤはノーパンクタイヤ。タイヤの中にランフラットという硬いゴムのリングが入っていて、パンクしても50kmぐらいは走れるようになっています。
古いバージョンのランフラットはタイヤを交換するときはこれをギュギュッと縮めてタイヤの内側に入れなくてはならず、これが超大変。慣れていないと1本交換するのに半日かかったりしてしまうというほどで、当然交換の工賃もそれなりに高額になってしまいます。
新しいランフラットは2つまたは3つに分割できるようになったため少しはマシですが、それでもタイヤの中に入れて組み合わせたりしなくてはいけません。
また、ハンヴィーのホイールは合わせホイールといって、表側と裏側のホイールがボルトでつながれた形になっているため、ホイールの分解組み立てという作業が必要です。

外したタイヤとホイール。ホイールは表と裏に2分割されていて、周囲の8本のボルトで固定されています。タイヤと一緒にホイールも最新型に交換しました
普通のホイールならタイヤチェンジャーというツールで古いタイヤをグイグイと外して新しいタイヤをグイグイとはめていけないんですが、ハンヴィーの場合はホイールを前後にばらし、中のシールを交換してまた組み直すという手間が。
そして、ホイールのボルトがすっかり錆びているし、古いタイプなのでせっかくだから新しめなタイプにしたい。というわけで、結局ホイール4本+タイヤ4本+アメリカでの組み立て工賃+アメリカからの送料で、合計80万円に。ひぃぃ。
でもおかげで大満足なタイヤに変身しました。次回はそのお話を!

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