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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第125回

リサイクルテクノロジーの面白さ:

アップルの技術を結集した「HomePod mini」音質に満足

2020年12月08日 09時00分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

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●Apple Watch用のSiP「S5」が音響を処理

 アップルもグーグルも、スマートフォンなどの製品の技術的なトレンドに「コンピュテーショナル」というフレーズを多用するようになりました。一種のトレンドのようになっており、HomePod miniについても、コンピュテーショナルオーディオというフレーズで、あらかじめ最適なコンピュータ処理をした上でスピーカーから音を鳴らす仕組みを備えています。

 驚くべきことに、その処理を請け負っているのは、Apple Watch Series 5やApple Watch SEに採用されたSiP「S5」でした。SシリーズのチップはこれまでApple Watchにのみ搭載されてきましたが、今回S5に搭載され、前述のコンピュテーショナルオーディオの処理、1つのドライバーでの再生、4つあるマイクによるノイズキャンセリングを伴う人の声の聞き取り、SiriやHomeKitなどの処理を受け持ちます。

 HomePodは7つのツイーターと1つのウーハーでの音楽再生、6つのマイクによる空間把握など、より多くの処理をするため、iPhone 6と同じA8チップを搭載していました。HomePod miniのS5の方がプロセッサの世代は新しいのですが、空間把握によるサウンド調整はしないなど、オーディオ処理機能は少なく、HomePodが依然として上位機種という扱いは変わりません。

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