CREATE by KOOV
12月1日開始
キット本体価格 1万4980円(税抜き)
サービス利用料 月々1980円から(税抜き)
対象年齢 5〜10歳
ソニー・グローバルエデュケーション
https://www.koov.io/create
3歳児くんの保護者をしてます盛田諒ですこんにちは。みなさん子どもの習い事はどうされてますか。うちでは3〜4歳向けの「こどもちゃれんじ」をとっているだけで、英語もリトミックもやってませんが、最近はプログラミングの習い事も増えてきましたね。プログラミング教育に力を入れているソニーも、同社製ロボットキットを使ったオンラインの習い事サービスを始めるそうです。
●遊んで学ぶプログラミング工作
ソニー・グローバルエデュケーションが11月10日に発表した「クリエイト・バイ・クーヴ(CREATE by KOOV)」は、同社が2017年に発売したロボットキット「クーヴ(KOOV)」を使ったオンライン学習サービス。対象年齢は5〜10歳で、小学校低学年〜中学年向けの習い事です。
家にある紙コップやラップの芯をプログラミングで動かして遊ぶなど、初めてプログラミングに触れる子どもでも楽しめそうな初心者向けの内容。工作のレシピが1ヵ月に2種類ずつ配信され、合計48種類のレシピで遊ぶうちに自然とプログラミング的思考が身につくという建てつけです。
例をあげると、アルミホイルを丸めたボールを使ったゴルフ遊び、ラップの芯のような筒をギアのように組み合わせて回す機構、動くターゲットに紙くずを当てる投石ゲームなどが作れます。作ったものは親や友だちと一緒に遊ぶこともできるし、子どもがひとりで遊ぶこともできます。
ただ完成品を作るだけでなく、レシピを改造して作り替えられるのがキモ。どうしたらもっとうまくできるか、面白くできるかを考える力が身につきます。変化の激しい時代には用意された答えを探すのではなく、自分なりの答えを作り出す能力が必要なんだという趣旨です。良いこと言いますね。
●やってみると意外とかんたん
自身を5歳児に見立てて試しましたが、アプリの説明にしたがって電子ブロックをレゴのように組み立て、電源を入れるだけで動きはじめるので意外とかんたんでした。プログラミングのコードは初めから完成していて、動きやパラメーターを変えることで改造ができます。
面白かったのは、昔懐かしいスピログラフ定規のような幾何学模様が描ける回転機構。回転する台座に紙を置き、ペンをのせると、美しいらせんが描けました。コンピュータやプログラミングと言うと「1+1=?」と電卓に計算をさせるような堅い印象もありますが、それだけではなく、きれいな絵を描いたりするように、人を喜ばせる道具としても使えるんだと感じさせられました。
●「どうしたら?」考えるきっかけに
あらためてプログラミング的思考とは、今年から必修化された小学校のプログラミング教育で登場する概念。具体的な思考と抽象的な思考をくりかえすことで論理的に考える力のことです。
プログラミングとはコンピュータに命令し、入力に対する出力をさせることですが、今やキーボードを叩くだけが命令方法ではありません。たとえばスマートスピーカーには「ルンバで掃除して」と音声アシスタントを通じて命令します。コーディングなしでも命令が出せる「ノーコード」と呼ばれるツールも増え、アマゾンやグーグルもノーコードツールを提供するようになりました。
命令方法の抽象度が上がる中、必要になるのは「どうしたら答えが出せるか」「どう命令したらいいか」という根本的な考え方。「どうしたらお母さんを笑わせられるか」「どうしたらあの子と手をつなげるか」などの「どうしたら?」に対して「こうしたら?」を考える習慣をつけられれば、子どもは自然とプログラミング的思考をするようになるのかもしれません。
クリエイト・バイ・クーヴは、子どもが「どうしたら?」「こうしたら?」と考える習慣をつけるためのサービスとも言えそうです。
●まずは体験会に行ってみては
クリエイト・バイ・クーヴで使用するロボットキットは、これまで学校などで使われてきた「KOOV ベーシックキット」とほぼ同様の「KOOV ベーシックキット2 EKV-101H」。従来より1万円近く安めの価格設定になっていますが、そのぶんサービス利用料は年契約を前提としています。サービス利用料は1年契約の場合月々1980円で、月契約にすると月々2480円となり、月500円ほど上がります。また1年契約を半年以内に解約した場合は、4980円の違約金が発生します。
理念には共感できて、内容も楽しいものですが、月々税込み2178円というのがなかなか微妙な料金設定です。いま3歳児がやっている「こどもちゃれんじ ほっぷ」が月額1980円なので相場に合わせた感じですが、そこに税込1万6478円のキット代が乗ることでやや割高感が出てきます。子どもが飽きてしまっても少なくとも半年は続けなければならないので、まずはソニーストアなどでやっている体験会で子どもの適性を確かめてみるのがよさそうです。
書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ。3歳児くんの保護者です。Facebookでおたより募集中。
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