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音質が本当に良くなった!Amazon Echo新旧モデルを聴き比べ

球形になった第4世代Echoをレビュー、ガジェットからオーディオ機器へと変貌

2020年10月28日 15時00分更新

文● 山本敦 編集●ASCII

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EchoとEcho Dot、新旧モデル音質対決

 去る9月に米Amazonはオンラインで新Echoシリーズの製品発表会を開催した。日本人記者を招いたグループインタビューではEchoシリーズのVice President、Miriam Daniel氏が新しい球体デザインに変更した最大の理由について「サイズを小さく保ったまま、音質をさらに良くするため」だと答えている。オーディオ機器としての音質を検証してみよう。

 まずはEcho Dotを新旧モデルどうしで比較した。新旧Echo Dotシリーズはどちらも1.6インチのフルレンジスピーカーユニットを1基搭載する。新しいEcho Dotシリーズは球体エンクロージャーの中に、ユニットをやや傾けて正面向きに配置している。そのためボーカルやピアノ、ギターのメロディが力強くなって聴きやすい。AlexaのAI音声による応答も滑舌が明瞭になったように感じる。

Echo Dotシリーズの内部。スピーカーは1.6レンジのフルレンジユニットを1基搭載している。

 最も大きな差異は、新しいEcho Dotは中低音域の安定感が増したことだ。エンクロージャーの容積が拡大した影響が良い方向に表れているのだろう。ジャズのピアノトリオによる演奏を聴くとベースラインの音の芯が安定して、音像の立体感がアップしている。中高音域とのつながりもスムーズだ。

新Echoはオーディオ用スピーカーとして成長を遂げた

 新しいEchoは球体エンクロージャーに3.0インチのウーファーを1基、0.8インチのトゥイーターを2基搭載した。Echo Plusは3.0インチのウーファーと0.8インチのトゥイーターを1基ずつ載せた構成としていた。比べながら聴くと、こちらも明らかに新しいEchoのサウンドが充実していた。

新しいEchoは3.0インチのウーファーを1基、0.8のトゥイーターを2基搭載した。

 Echo Plusは煌びやかな高域、インパクトのある低域を特徴としている。音色はどちらかと言えば涼しげでクール。抜け味が良く聴きやすいサウンドだが、新しいEchoに比べると少し情報量が不足しているように感じてしまう。

 新しいEchoはより低音の重心を下げて、中高域とのバランスをフラットに整えた。ボーカリストの声は質感がきめ細かく、余韻も伸びやかだ。アコースティックギターの和音がとても暖かく感じる。全体に音色はウォームな傾向。低音の量感はアップしているが、もたつく感じはない。アップテンポなEDMやロックの楽曲はバネの効いた軽快なビートが楽しめる。

新しいEchoは力強く軽快な低音が楽しめる。

 新しいEchoはもはやIoTガジェットではなく、オーディオとして楽しめるスマートスピーカーに成長を遂げたようだ。低音のパワーはかなりあるので、例えば軽い木材のテーブルやプラスチック製のオフィス用デスクのような家具の上に置いてしまうと低音がだぶついてしまい、実力が存分に引き出せない。オーディオ専用とはいかないまでもしっかりとした素材の家具の上に置いて使いたい。あるいは不要な振動を抑えるために、簡易なものでもよいのでオーディオ用インシュレーター(制振用アクセサリー)やオーディオボードを下に敷くと良い。

インシュレーターのようなスピーカーの音質向上を目的としたオーディオアクセサリーを使うと好みの音質に追い込める。

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