ZenWiFi AX(XT8)を設置、設定はスマホでラクチン
というわけで、早速O山氏にZenWiFi AX(XT8)を自宅に設置してもらった。初回セットアップはSoftbank Airの近くに2個置いて、スマホのアプリで進めてもらったが、迷うことなく設定できたとのこと。また、アプリのUIが見やすく、家族への詳しい説明も特に必要なく使えて便利とO山氏は語っていた。
セットアップ後は片方を1階のSoftbank Airの近く、もう片方は2階の中継ポイントに置いてもらう予定だったが、適した置き場所がなかったため、3階に置くことになった。
それではどの程度通信速度が改善されたのか、「Fast.com」で見てみよう。
上り速度は1Mbpsを切っているが、これはおそらく計測時間帯によるものなのでひとまず置いておくとして、下り速度は8~12Mbpsで安定していた。試しにSoftbank Airに直接つないでみると、下り速度は750Kbps~9.6Mbpsと、かなり不安定だった。見事ZenWiFi AX(XT8)を導入したおかげで、宅内通信環境が安定したと言っていいだろう。
また、Softbank Airなので計測する時間帯によって速度にバラつきが出る。なので、なるべく差が出ないよう同じ時間帯に複数回試行してもらった。結果、ZenWiFi AX(XT8)接続時は回線速度が弱まることなく、比較的安定してインターネットが使えようになったとO山氏も満足していた。
まとめ:最新無線LANルーターで通信環境の改善に成功!
初心者にはとりあえず複数候補を提案して事前の環境調査は念入りに
以上で、今回の検証は終了となる。結局事前調査の甘さから、無線LANルーターの“買い替え”ではなく、“新規導入”になってしまったが、Softabank Air本体だけではまかなえない電波環境をZenWiFi AX(XT8)のAiMesh機能でうまく補強できた。また、Softbank Air本体の無線LAN規格はWi-Fi 5(つまり、IEEE 802.11ac)だったので、そこをWi-Fi 6対応に強化できたのも将来を見据えた対策と言えるだろう。
O山氏の所有するノートPCやスマホは型が古くてWi-Fi 6に対応していないので、今回Wi-Fi 6対応無線LANルーターを導入するのはやや気が早い行動と思われたかもしれない。しかしながら、気づけば対応デバイスが当たり前に増えているのがWi-Fiという規格だ。早めに導入しておいて悪いことは一切ない。
また、初心者に勧める場合は、ある程度の性能(今回の場合だとWi-Fi 6対応で最大4804Mbps通信)を揃えた上で、複数のデザインバリエーションを提案したほうがいいこともわかった。そして、その選択の幅が思いもよらぬ功を奏す場合があると今回の実験から身に染みた次第だ。宅内の通信環境は契約回線や間取りによって事情が異なる。事前調査をしっかり行ない、無駄なく提案していくことをオススメしたい。
なお、今回の実験は合計4時間ほどを擁したが、個人的には早期に解決できたほうだ。人によっては、買い替え候補のピックアップに半日、セットアップに付き合って半日と丸1日かかる場合もあるだろう。本稿で紹介したASUS製品ならセットアップには10分もかからないので、Wi-Fi 6対応無線LANルーターで迷ったらぜひ候補に入れてほしいラインアップだ。