ヤフーを運営するZホールディングスは、傘下の金融サービスを「PayPay」ブランドに統一すると発表しました。この変更により「PayPay銀行」などの金融機関が誕生することになりますが、その名前に戸惑いの声も上がっています。期待はできるのでしょうか。
■ブランド統一で「PayPay銀行」が誕生
今回のブランド統一により、Yahoo! JAPANカードは「PayPayカード」、ジャパンネット銀行は「PayPay銀行」など、2020年秋以降、順次社名やサービス名が変更されます。
これらの商標は2019年4月ごろから段階的に出願されており、ブランド統一に向けて準備を進めてきたことがうかがえます。他社の動きとしては、楽天が「楽天銀行」などで先行しており、最近ではKDDIが「auじぶん銀行」などauブランドへの統一を図っています。
背景には、各社が目指す「スーパーアプリ」の存在があります。1つのアプリに銀行や証券、保険などの金融サービスを搭載していく上で、ブランドが統一されていれば、混乱が少なくて済みます。
また、ヤフーからPayPayへのブランド変更には合理性もあります。Zホールディングスはヤフーの商標を持つ米Oath Holdingsに対し、売上から手数料などを引いた額の3%にあたるライセンス料を支払っています。
ヤフーはPC世代にとってなじみ深いブランドではあるものの、スマホ世代を含め、幅広い年齢層に向けたPayPayブランドへの移行は時流に乗った動きといえるでしょう。
この連載の記事
-
第270回
スマホ
iPhone値上げ、Pixel躍進──2022年のスマホを振り返る -
第269回
Apple
アップル「iPad(第10世代)」なぜ値上げ? -
第268回
iPhone
iPhone「mini」ユーザーはどこへ向かうのか -
第267回
Apple
アップル「M2 MacBook Air」M1ユーザー視点でレビュー -
第266回
スマホ
iPhone値上げ 高コスパAndroidにチャンスはあるか -
第265回
Apple
アップル製品の「壁」を取り払う新機能に注目 #WWDC22 -
第264回
スマホ
メガネをかけると大画面? 「Nreal Air」を試した -
第263回
ビジネス
在庫不足のアップル、コスト増のアマゾン──GAFA決算、各社の課題浮き彫り -
第262回
PC
出張用のPCやモバイル回線を見直した -
第261回
Apple
アップル「Mac Studio」Mac miniから買い換える価値はある? -
第260回
スマホ
楽天モバイル「Apple Watch」は新たな強みになるか - この連載の一覧へ