このページの本文へ

佐賀でこんな美味しい味噌ラーメンに出会うとは……九州は奥が深い 「東洋軒」(佐賀県・佐賀市)【福岡県大川市に移住した映画監督の豚骨ラーメン日記】第8回

2020年07月25日 12時00分更新

文● 完山京洪 編集 ●ラーメンWalker

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 まさか佐賀でこんな美味しい味噌ラーメンに出会うとは思ってもいませんでした。

 東洋軒は佐嘉神社近くにあります。

 とても綺麗なのれん。札幌の西山製麺から取り寄せているそうです。

 このお店の何が素晴らしいって、決して新しいお店では無いんですが、とにかく清潔で綺麗(カウンターはお客が多くていつも写真撮れない)。女性二人で切り盛りされていますが、お二人のセンスがお店中に行き届いています。

こちらがメニューです

 味噌ラーメンがこちら。

味噌ラーメン

 チャーシュー二枚に胡麻、小葱、もやし、ひき肉。そして中細の縮れたまご麺。

 盛り付けも店内同様に美しいです。オレンジ色の味噌とんこつスープは、ひき肉とニンニクが相まって、ピリッとした辛味が後から感じられてきます。ちょっとジャンキー感のある坦々麺のスープのようでもあり、でもクドさはなく、熱々でレンゲが止まりません。

 そして何より主役級の美味しさを放つのがここのモヤシ。どんなにモヤシ嫌いの人でもここのモヤシを食べれば、きっと惚れてしまうでしょう。シャキシャキとした食感と瑞々しさ、炒めた香ばしさのバランスが見事で、麺とモヤシを同時に噛んだ時の幸福感は、これを読んでる皆さんにもぜひ体験していただきたい。とにかくモヤシが最高すぎて、すぐに執筆のことを忘れ、毎回夢中になって食べきってしまいます。

並ラーメン

 並ラーメン、特製ラーメン、ワンタンメンは、白濁のとんこつスープになります。麺はもちろん中細の柔麺。脂が少なく、塩気も抑えたスープは、この辺りでは珍しいのではないでしょうか。ワンタンですが、濃厚なひき肉に生姜が効いていて、とんこつスープに不思議と合うんです。ワンタンメンのスープは、なぜか参鶏湯を思わせるような上品な薬膳の風味を思い出させるんですよね。

平日のセットは、ご飯と餃子とお漬物がつきます

 フライパンで焼いたとは思えないほど、見事な焼き加減の餃子は、小ぶりながら具が詰まっていて、ワンタン以上に噛むほどにグッと濃厚な肉肉しさを堪能できます。

 ちなみに写真忘れましたが、塩気の効いたシンプルなおにぎりもオススメです。

 実は、今まであまり好んで食べてこなかった味噌ラーメン。まさか佐賀で大好きになるとは。九州は奥が深いです。

東洋軒
佐賀県佐賀市水ヶ江1丁目5-7
営業時間:11:30〜15:00
定休日:日曜

完山京洪 Keihiro Kanyama (映画監督)

映画制作をきっかけに東京から福岡県大川市に移住して4年半。完全にとんこつラーメンの中毒に。映画の他にゲストハウスLittleOkawoodを運営。

本人Twitter @Keihiro
ラーメン食べ歩きインスタ @ramencrazyfukuoka

カテゴリートップへ

もぐもぐ動画配信中!
アスキーグルメ 最新連載・特集一覧