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奇をてらったわけではないその仕様に

1筐体に2種類のプレーヤーを収めたAstell&Kern「SE200」、世界初の試みの価値は?

2020年07月13日 15時00分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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 Astell&Kernの新しいハイレゾプレーヤー「A&futura SE200」が6月26日に発表となった。国内ではアユートが7月17日から販売を開始する。

 SE200は“A&futura”ラインでは、SE100の後継モデルだが、SE100とはまったく異なる設計で話題となった。なんとDAC ICとアンプを二組持っているのだ。言い換えると、異なる2つのデジタルオーディオプレーヤーが、一つの筐体に収まっていることになる。Astell&Kernでは、これを“マルチDAC”と呼んでいるが、もちろんデジタルオーディオプレーヤーでは初となる。

 発売に先立って使用することができたので、SE200の最新情報とともにファーストインプレッションを記す。

DACだけでなくアンプも個別に用意している

 旭化成エレクトロニクス(AKM)の「AK4499EQ」を1基とそれに合わせた設計のアンプ回路(アンバランス/バランス)、ESS Technologyの「ES9068AS」を2基とそれに合わせたアンプ回路(アンバランス/バランス)を持つ。

 AK4499は同社のフラッグシップ機であるA&ultima SP2000も採用するICだ(ただしSP2000では、2基を左右独立で使う)。一方、ES9068ASはデジタルオーディオプレーヤーでは初めての搭載となる。A&futuraはAstell&Kern製品ラインナップの中では最先端技術を投入する位置付けであり、このような大胆な設計ができたのだろう。

 ICメーカーが異なるというのも驚く点だが、現在はDAC ICを開発するメーカーが限られていて、ハイエンド機が採用するDAC ICは、AKMかESSのものに概ね絞られてしまう。つまりこの2種類をカバーすれば、最新のDAC ICをほぼカバーしたようなものだ。

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