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遠隔からの見守り機能を進化

パナソニック、見守りの負担を軽減する介護業務支援サービス「ライフレンズ」

2020年07月13日 16時00分更新

文● ASCII

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介護業務支援の新サービス「ライフレンズ」

 パナソニックは7月13日、介護施設における夜間巡視などの見守り業務の負担を軽減するという介護業務支援サービス「ライフレンズ」を発表。7月より開始するとしている。

 同社は、介護施設向けの「みまもり安心サービス」を2016年から提供してきた。今回、さらに夜間巡視などの見守り業務の負担軽減を実現するため、シート型センサーと、AI機能搭載の「Vieureka(ビューレカ)カメラ」を活用し、遠隔からの見守り機能を進化させたシステムを開発した。

 本システムにおいて、介護サービス事業を展開するHITOWAケアサービスと、実際の施設における共同実証を行い、夜間巡視にかかる業務時間をおよそ91%削減できる効果を確認したという。本効果検証結果に基づき、新たな介護業務支援サービス、ライフレンズとして提供を開始。本サービスは、HITOWAが運営する「イリーゼ練馬中村橋」等にて、運用を開始している。

シート型センサー

Vieurekaカメラ

 ライフレンズは、部屋に行かなくても入居者の様子や変化をリアルタイムに把握できるシステム。シート型センサーとVieurekaカメラの組み合わせにより、介護職員がこれまで訪室でしか把握できなかった入居者の状況を、リアルタイムで遠隔から確認。離床時など、確認が必要な時に映像でチェックできるため、訪室に頼らない効率的な巡視オペレーションが可能になり、夜勤職員の業務をサポートする。

 本サービスの導入により、訪室回数削減による介護職員の負担軽減に加え、不要な訪室による入居者の覚醒を減らせるという。また、必要な人にだけ訪室することで、より充実したケア提供の時間を増やすことが可能になり、入居者のQOL向上にもつなげられるという。

 本サービスでは、シート型センサーをベッドに装着して、入居者のベッド上の動きや拍動・呼吸による微細体動を検知し、安否確認やベッドからの離床、睡眠などの生活リズムを把握する。また、Vieurekaカメラで入居者の状態を映像によって把握し、迅速に対応できるという。Vieurekaカメラは高性能CPUを搭載しており、今後はディープラーニングなど高度な画像解析を活用し、人の目に代わり、利用者の状況を把握する様々なサービスを展開していくとしている。

 同社は、本サービスの提供を皮切りに、高齢者のQOL向上や自立支援に向け、高齢者一人ひとりの生活向上を目指した「高齢者のくらしアップデート」の取り組みを強化していくという。

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