NTTドコモは6月23日、対話型AIサービス「ドコモAIエージェントAPI」を活用し、タッチ操作だけでなく音声でインタラクティブかつ直感的に操作できるAI受付サービス「おくだけレセプション」を提供開始した。
本サービスは、第7世代iPadと周辺機器を置くだけで設置することができ、導入企業の規模や利用頻度にかかわらず、月額利用料は1万1000円(別途通信量が発生する)。初期費用として、機材費とセットアップ作業費で25万3000円がかかる。
おくだけレセプションは、音声で簡単に担当者を呼び出す機能と、シンプルなタッチ操作で部署や担当者を検索できる機能を搭載し、オフィスの受付業務および取次業務の効率化や人件費の削減を実現するというサービス。また、ドコモ独自のAI技術を活用したドコモAIエージェントAPIの音声認識機能と自然対話機能により、訪問者の抽象的な要求にも対応することが可能としている。
ディスプレー上に映し出された案内用キャラクターと自然な会話ができるため、従来の有人受付の温かみを出せるという。受付キャラクターや背景はカスタマイズが可能で、各企業の特徴を活かした受付空間の演出や、企業イメージの向上・ブランディングに活用できるとする。
本サービスは、働き方改革による業務見直しや新型コロナウイルス感染症流行による対人接触の削減などを背景にした、無人受付への需要に応えるもの。無人受付導入の際には、専任の受付担当者や高価な受付システムの導入が大きな負担となることがあるが、本サービスは配線工事が不要で、必要な機能だけに絞った仕様となっているため、導入コストと月々の利用料金を抑えられるという。
さらに、ドコモの提供する他のサービスとの連携も可能。ドコモの内線通話サービス「オフィスリンク」と連携することで内線への通話が可能となり、クラウド電話帳サービス「ProgOffice Enterprise」と連携することで、クラウド上の電話帳更新内容にあわせて本システム上の社員情報も自動更新できるなど、人事異動に伴う情報更新作業や運用コストを軽減できる。
おくだけレセプションは、ドコモの研究開発部門・法人部門が組織横断的に混成チームを構成し、法人のユーザーの課題解決を図る「トップガン」の取り組みにより創出したもの。