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仕事に差がつく!阿久津良和「Microsoft 365のスゴ技」 第1回

進化するMicrosoft Teams――2020年5月に追加された新機能

2020年06月12日 09時00分更新

文● 阿久津良和(Cactus) 編集●MOVIEW 清水

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 本連載は、マイクロソフトのSaaS型デスクトップ&Webアプリケーション(以下、アプリ)「Microsoft 365」(旧称:Office 365)について、仕事の生産性を高める便利機能や新機能、チームコラボレーションを促進する使い方などのTipsを紹介する。

 Microsoft 365を使いこなして仕事を早く終わらせたい皆様にお届けする本連載。今回はMicrosoft Teamsの新機能に注目する。Microsoftは開発者向け年次イベント「Build 2020」を米国時間2019年5月19日から開催したが、Microsoft Teamsに関しても多くの発表が行われた。Visual StudioおよびVisual Studio Code向けTeams拡張機能やPower Virtual Agentボットの利用など、IT管理者や開発者が関心を持つ新機能は割愛し、本稿では公式ブログで披露したエンドユーザー向けの新機能を紹介する。

組み込みアプリのポップアウトが可能に

 これまでMicrosoft Teamsに組み込んだアプリは、タブ形式で切り替えていたが、今後は別ウィンドウでの利用が可能になる。利点はメンバーとのチャットを継続しながら、アプリを操作できる点。2020年後半の実装を予定しており、Microsoftの説明によれば、アプリのコンテキストメニューにポップアウトするための項目が加わるようだ。

画面の例ではプロジェクト管理の「Jira」がポップアウトしている(画像はすべて公式ブログ、および公式動画より抜粋)

テンプレートで新規チーム作成を支援

 案件に応じてチームやチャネルを新設する際、参加メンバーの選択に加えて、使用するアプリの選択などが必要になる。これらの操作をテンプレート化する機能が数カ月内に加わる予定だ。イベント管理や危機対応といった一般的なものから、病院の病棟や銀行の支店といった特定業種向けテンプレートも用意するという。

Microsoftが用意するテンプレートの一部。既存テンプレート以外にも新規作成も可能だ

「Microsoft List」との融合

 Microsoftは情報の追跡や作業の整理を支援するMicrosoft 365アプリとして「Microsoft List」を新たに発表した。当然ながらMicrosoft Teamsと連携し、直接Microsoft Listで管理するリストにアクセスして進捗状況をメンバー間で共有できる。

用途に合わせたリスト作成を可能とする「Microsoft List」もTeamsから利用できる

検索機能でメッセージとファイルを探し出す

 「あのメッセージはどこ?」「案件に必要なファイルは、どのチャネルに……」といった困りごとを解決するが本機能。正式名称は「Contextual Search」のため、文脈検索もしくはコンテキストサーチといった名称で実装されるのだろう。「Ctrl」+「F」キーを押してメッセージおよびファイルの検索が可能になるのは近日中だ。

メッセージやファイルを検索できるContextual Search

スマホアプリからの操作性を向上

 最後はスマートフォン用Microsoft Teams。チャットメッセージのコピーや転送、“いいね”などのリアクションに加えて、組み込みアプリを用いた操作が可能になる。本機能はベータ版Microsoft Teamsで実装済みであることを筆者の環境で確認した。Microsoftによれば近日中に公開するという。

iOS版Microsoft Teamsにはメッセージへのリアクションやアプリ操作機能が加わる

 エンドユーザーとは直接関係ないが、遠隔地に散らばるチームメンバーのコラボレーションワークを支援するMicrosoft Teams Roomsの機能も拡充し、米国時間2020年5月21日に公式ブログを通じて披露した。“ソーシャルディスタンス”のかけ声を踏まえると、今後もテレワークを継続する企業は少なくないだろう。このような環境下でMicrosoft Teamsが担う役割は大きい。本連載では今後の進展も追って読者諸氏にご報告する。

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