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末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢 第249回

新型コロナと5Gを関連付けたニュースが実際に被害を発生させている欧州

2020年05月20日 10時00分更新

文● 末岡洋子 編集● ASCII

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ついには基地局への放火や作業員への暴力も

 情報の真偽を確かめることなく、一部の人々は怒りを爆発させてしまったようだ。4月始めには、イギリスのバーミンガム、リバプールなどで基地局に火がつけられたり、作業員が襲われたことが報じられた。隣のアイルランド、それにオランダ、ベルギーなどでも事件があったようだ。

 イギリスでは放火件数は50以上とも言われている。事態を重く見たOfcomは、「携帯電話の電波が人体に安全なレベルであることを確認している」とし、5Gについても基地局が発する電磁波などを定期的に観測していると語った。内閣府担当大臣のMichael Gove氏、デジタル・文化・メディア・スポーツ省なども明確な証拠はないと説得を試みるものの、騒ぎはすぐには収まらなかった。

 世界保健機関(WHO)も、「ウイルスが電波やモバイルネットワークを使って広がることはない」と発表した。

 新型コロナは、固定と無線の両方のネットワークの重要性を再確認させた。オペレーターは増加するトラフィックへの対応を続けているが、5Gと新型コロナが関係しているという説が5Gロールアウトに悪影響を及ぼすと感じているようだ。Swisscomのネットワーク部門総責任者のDaniel Staub氏はEricssonのイベントにて、「(5Gが)健康と関係しているという強い意見に直面している。ネットワークの密度を強めなければならないときに、これは深刻な課題になっている」と語っている。

 Ericssonの話に戻ると、5Gのコンシューマーへの関心は高いとの調査を発表しており、加入者数予測を上方修正した。同社CEOも2020年末から動きが加速すると予想を出している。

 

筆者紹介──末岡洋子

フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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