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小島寛明の「規制とテクノロジー」 ― 第71回

緊急事態で、紙の本の危機が深まるのか-倶楽部情報局

2020年04月29日 18時00分更新

文● ASCII倶楽部編集部

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 本日は、ASCII倶楽部の人気記事「緊急事態で、紙の本の危機が深まるのか」を紹介します。


 使い捨てのマスクと比べて一回りか二回り小さい布マスクをつけた首相が、新型コロナウイルス感染症による緊急事態を宣言してから、もう10日が過ぎた。

 FacebookやZoom、Microsoft Teams、LINE、Skype、電話など取材先の個性や好みによってツールは異なるが、予定していた取材はすべてオンラインに置き換わった。

 昼食は外食が多かったが、店で食事をする機会もほとんどなくなった。近所の飲食店の多くがテイクアウトを始めていて、こうしたサービスをよく利用するようになった。

 気付かされるのは、自らを含む人々の順応性の高さだ。それぞれ不安も不満もないわけではないのだろうが、それなりに現状に適応して生活を続けている。

 とはいえ、個人的にとても残念なことがある。徒歩圏にある書店がすべて店を閉めていることだ。

●書店は休業要請の対象外

 東京都は、4月11日から多くの事業者に対して休業を要請しているが、実際にどの業種が要請の対象に含まれるのかは、なかなかわかりづらい。

 問い合わせが殺到したのだろうか、都はウェブサイトに「緊急事態措置に関するQ&A」というページを設けて具体的な業種を示している。

 都の資料を見ると、さらに疑問は深まった。

 屋内にあるテニスコートは、使用停止を要請する対象とされている。一方で、屋外のテニスコートを使うのはOKだが、コートの周囲に客席がある場合には、客席は使用を停止する要請の対象だという。

 屋外でテニスをするのは許容するが人が集まるのは避けるように、という措置だろう。

 では、書店はどうか。

 書店は「社会生活を維持するうえで必要な施設」に含まれ、営業を継続できることになった。

 「緊急事態なんだから本屋ぐらいがまんしなさい」と言われそうな状況だけに、ありがたい判定だ。

●古書店は、規模によって対応分かれる

 一方で、古書店は「商業施設」に分類されていて、基本的に休業を要請する対象とされている。

 ただ、同じ古書店であっても規模によって東京都の言い回しには違いがある。

 床面積の合計が1000平方メートルを超える古書店は、休業要請の対象とされる。

 大きな古書店として最初に頭に浮かんだのは、6階建ての「BOOKOFF 秋葉原駅前店」だ。この店は、休業要請が始まった4月11日から休業している。

 1000平方メートル以下の古書店については、休業について「協力を依頼」という少し弱めのお願いになっている。

 100平方メートル以下の古書店に対して都は、「営業を継続する場合にあっては、適切な感染防止対策の徹底を依頼」と、さらに弱い言い回しを選んでいる。

 個人経営の「町の古本屋さん」に対して、月単位の休業要請に耐える体力を求めるのは酷だ。

 都が規模要件を細かく設定したのは、こうした個人経営の店に対する配慮もあるのだろう。

●本屋はOKでも商業施設は休業

 都の資料を読み込んだところ、書店は店を開けても問題がないことがわかった。

 しかし、徒歩圏内にある書店2軒は休業している。理由は、いずれも大規模な商業施設の中にあるからだ。

 本屋はOKでも、百貨店やショッピングモール、駅前の商業ビルなどは休業要請の対象に含まれる。本体が閉まっていては、テナントは店を開けられない。

 「アマゾンで買えばいいのに」との声が聞こえてきそうだが、感染症の拡大をきっかけに、紙の書籍の衰退が進まないかと危惧する。

 書店は、少なくとも筆者にとって「必要な施設」だ。

 原稿が進まなくて煮詰まったとき、確定申告などの面倒な作業から逃げたいときには、情報収集と称してあちこちの書店に立ち寄る。

 棚から棚を歩き回っているうちに、とくに本を買わなくても頭の中を整理できることもある。

 東京都内の大型書店は、対応が分かれている。たとえば、池袋のジュンク堂や丸の内の丸善は営業時間を短縮して店を開けているが、神保町にある三省堂の本店は休業している。


 続きは「緊急事態で、紙の本の危機が深まるのか」でお楽しみください。

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