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格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す! 第150回

楽天モバイル「Rakuten UN-LIMIT」は他の格安SIMと比べて安いのか高いのか

2020年04月19日 12時00分更新

文● 正田拓也 編集● ASCII

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 楽天モバイルの自社回線によるサービスが4月8日に開始された。プランは、月2980円(以下、すべて税抜)でデータ通信(楽天回線のみ)も国内通話も使い放題の「Rakuten UN-LIMIT」の1つだけで、さらに300万名は最初の1年が無料という太っ腹ぶり。MVNOの格安SIMに月2000円程度を払っていたユーザーからすればこれでも高めの料金設定に感じるのかもしれないが、実際のところ、高いのか安いのかを検討してみた。

楽天モバイルのSIM、読者の皆さんのところにも届いているだろうか

月2980円の「Rakuten UN-LIMIT」は高いか安いか

 まず「Rakuten UN-LIMIT」の月2980円という料金だが、現状では実際にこの金額が請求されることは当面ない。300万名まで1人1回線は1年無料となっているためで、現時点ではまだ締め切られる様子はない。

届いたSIMはマルチカットのタイプ

 問題は1年後の時点で、月2980円というサービスが有りか無しかとなる。データ通信の上限無しは楽天回線に限るとはいえ、データ通信も通話も使い放題で月2980円となると、十分にコストパーフォーマンスに優れたプランと言える。そして、楽天回線エリア以外(au回線に接続)では容量制限があるが、サービス開始と同時に月5GBに増量されたことに加え、超過後の速度制限も最大1Mbpsになったので(従来は128kbps)、月5GBオーバーでもあまり制限なく使える回線であり、十分にオトクだ。

パートナーエリアの容量グラフの下には「UN-LIMIT」と表示されていて、正直シュールな光景。なお月5GBへの増量は4月22日以降に実施予定

 実際、比較対象となるMVNOの格安SIMの場合、月3GBのデータ通信の音声SIMで月1600円程度が相場。ただ、その場合に音声通話を利用すると、通話アプリ経由での発信でも30秒あたり10円かかる。1回10分までの通話が定額になるオプションは大体月850円程度なので、合計すると月2450円程度となり、一気に差は狭まってくる。さらに、データ通信を月5~6GBのプランにすれば、通話定額オプション付きで月3000円前後。楽天モバイルの月2980円と並んでしまう。

端末での表示だけではどちらのネットワークに繋がっているかは区別できない

もっと低額なプランも登場も期待できる!?

 現在は月2980円の「Rakuten UN-LIMIT」しかない楽天モバイルだが、“お試し期間”的な1年間が終わるまでに異なる料金プランが追加される可能性はありえる。楽天回線で上限無しのプランを月2980円で提供できるならば、通信量、通話時間の制限があるもっと安価なプランを提供する方法もあるはずだ。

 たとえば、現在の格安SIMの一般的な相場である月3GBのデータ通信量に通話定額無しで、月1600円程度のプランが登場することも考えられる。今後はデータ専用プランなど、MVNOの楽天モバイルの「組み合わせプラン」にあったようなプランもサービスのラインナップとしては必要になるはず。

 また、1年後の未来では、一般的なユーザーのデータ通信量がさらに増えることも考えられる。新型コロナウイルスの影響が薄れてきても、人々の行動が変わったままになり、ビデオ会議や配信動画の視聴などよりリッチなコンテンツの利用が増えることはありそうだ。

 現在は少ない通信量で足りていた人も、月5GB超を使うことが一般的になれば、現在の格安SIMが値下げでもしない限り、さらに楽天モバイルの有利になる。楽天回線のエリアが広がれば尚更だろう。格安SIMにとっては厳しい状況が発生しそうだ。

300万名の枠が埋まったらどうなるのだろうか

 では、現在1年無料の楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT」において、契約者が300万名を超えてしまうと、公表どおりに月2980円になってしまうのだろうか。

 公式サイトの「300万名対象」のところには、「増減の可能性あり」という注意書きが記載されている。筆者は、300万名が埋まる時期が想定されており、その時点で締め切るため「増減の可能性あり」という記載になっていると想像している。300万人という数字を出したのは、早めに申し込みしたほうが有利という心理に訴えるとともに、いずれ締め切るには数字が必要と考えるからだ。

 では、300万という数字がどのくらいで埋まるのかだが、2019年10月の時点でMVNOの楽天モバイルが220万契約とのことから、仮に既存のMVNOの楽天モバイルユーザーがすべて「Rakuten UN-LIMIT」に乗り換えたとして、その上で外部から新規ユーザーが80万名加入してようやく届くわけで、急に達する数字とは考えにくい。

 また、現在の楽天モバイルはiPhoneは公式には「非対応」とされており、自己責任で使ったとしてもRakuten Linkアプリがないため国内通話使い放題のメリットが得られない。このため移行しようと思う人は限定されているのが現状だ。

 もし、300万名に1年無料を締め切るとすれば、前述のような別の料金プランの登場などで、より幅広いユーザーが楽天モバイルを選びやすくなるタイミングと予想する。

 仮に現行プランやiPhone非対応のまま無料の枠が埋まってしまえば、楽天モバイルに加入しようとする人が減少するのは明らか。楽天モバイルは多数のリアル店舗を備えている状況からしてもショップを極端にヒマにするようなことは考えにくく、別途キャンペーンの実施など、いきなり月2980円のプラン1本とはならないと予想している。

楽天モバイルのリアル店舗は全国にあり、単独の店舗もある。ただし、コロナウイルスの影響で順次休業を進めている

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