若者の自宅の友はスマホ・ネット
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、東京などでは週末には外出自粛要請が続いている。10代はどのように過ごしているのか。
イベント「超十代」を企画する超十代が、公式Instagramアカウントフォロワーの10代を対象に、新型コロナウイルスとの向き合い方について調査した(2020年4月)。
東京などで外出自粛要請が発表された3月28日(土)および29日(日)に何をしていたかについて聞いたところ、「勉強」という回答が最多の18%だった。続いて「動画アプリ鑑賞」(15%)、「ゲーム」(7%)、「スマホ」(6%)、「音楽鑑賞」(1%)などとなった。若者が自宅で楽しむ娯楽は、スマホやインターネットなどが多いというわけだ。
「若者が街を出歩いている」という報道は非常に多かった。しかし実際は約8割が自宅におり、「アルバイト」7%、「外出」6%、「塾」6%、「学校」2%と、外出した若者は2割程度にとどまっている。
なお、「3週間外出禁止になったらすることは?」という質問に対しては、「勉強」が17%で最多に。続いて「YouTube」「スマホ」「ゲーム」「動画アプリ鑑賞」など、やはりスマホとインターネット経由の娯楽が多かった。
自宅にこもっても勉強にしっかり取り組んでいる若者が多いこと、スマホやインターネットがもはや娯楽においても主流になっていることがわかるだろう。
若者と連絡を取りたいならLINEがおすすめ
東京都で感染経路を特定できない例が増えているという。4月4日時点で累計感染者891人のうち、約半数の436人は感染経路をたどれていないのだ(執筆時点)。
なかでも最近は若者の感染者数が増加しており、30歳以下の感染者が全体の約4割を占めるという。保健所が聞き取り調査の電話をしても、若者は出てくれないという話がある。
しかし、スマホにかけた場合、知らない人からの電話には出ないのは当たり前のことだ。また、コミュニケーションがSNS中心で電話が苦手という若者も少なくない。若者向けに、他のコミュニケーション方法も用意できるといいのかもしれない。
厚生労働省が、新型コロナウイルス対策のための全国調査を、LINE経由で実施した。回答に協力したという人も多いだろう。個人情報の観点などから反対していたユーザーもいるが、多くの人が使うインフラであり、コストやスピードの点からも最適のツールだったと思う。
同時に、若者にリーチするという視点からも、LINEは最適だったのではないか。現在、自治体ごとにコロナ対策パーソナルサポートアカウントが用意されている。一人ひとりに合わせた対策をサポートしてくれるとのことなので、自分の居住地のアカウントと友だちとなっておくといいだろう。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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