個性的なコンパクトデジカメが登場した時代だった
この頃、コンパクトデジカメのハイエンド機といえば、オリンパスの「CAMEDIA」かニコンの「COOLPIX」だった。冒頭写真と同じ日にオリンパスの「C-3030Z」で撮った猫。向きが違うけど。
この頃のソニーはデジタルならではの斬新なデザインがよかった。初代Cyber-shotを受け継ぐ「F55V」はレンズ部が回転する非常にユニークなデザイン。ただ、画質的にはオリンパスやソニーや富士フイルムにちょっと及ばなかった感じだ。
この年、もうひとつ重要なコンパクトデジカメが出ている。オリンパスの「C2100UZ」である。UZは確かウルトラズームの略……といっても光学10倍ズームなのだが、はじめての手ブレ補正搭載の10倍ズームカメラだったのだ。お寺で水を呑んでる猫をこっそり撮ったカットと、10倍ズームだってんでよろこんで撮った猫のアップ。
あれから20年。今やコンパクトデジカメは30倍が当たり前なのだからすごいものである。
最後はうちの猫の肉球でもどうぞ。ニコンのCOOLPIX 990はレンズ前2cmまで寄れるマクロ撮影機能を持っており、とりあえず身近なものでチェックを、と肉球を撮ったのだろう。けっこうきれいに撮れてて感心する。実はこの頃一番よく使ってたのがCOOLPIX 900シリーズだったのだ。
とりあえず大事なのは、ちゃんと保管に気をつけてれば「20年前に撮ったデジカメの写真」もちゃんと引っ張り出せること。
イマドキのカメラに比べると画素数も少ないし、画質も落ちるし、高感度に弱かったし、AFも遅いし、といろいろと届かないところがあるけれども、20年たって見ると懐かしいやらけっこうちゃんと撮れてて感心するやらで、やっぱ残すって価値がありますな。
みなさまも家にこもるついでに、古い写真の整理やバックアップがオススメです。
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筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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