VIVE Cosmos譲りの高スペックでVIVEトラッカーも使える
発売前の最新VR HMD「VIVE Cosmos Elite」 を体験!新たなVR入門機として注目
2020年03月27日 11時00分更新
高解像度で映像も美しく
装着時の快適性も大きくアップ
実際に体験してみると、さすがに高解像度なだけあって、ピクセル間の隙間が格子状の線になって見える「スクリーンドア」もほぼ見受けられない。初代VIVEに比べて88%向上している解像度なので、映像の美しさは折り紙付きだ。
また、VIVE Cosmos Eliteでは、ユーザーの声を取り入れた実使用時の快適性を高める改良がなされているのも見過ごせないポイント。まずHMDに関しては、上部のヘッドバンドの幅が広くなっている点と、額のパッドを拡大したことで負担を軽減している点などがある。
これは派手な変化というわけではないが、かゆいところに手が届くというか、ユーザーの実体験に即した改良という印象だ。実際装着してみると、従来のHMDなどでは長時間プレイすると重みで頭が痛くなったりしていたが、VIVE Cosmos Eliteは負担がかなり軽減され、そういったことがなかった。
また、筆者は眼鏡をしてVRをプレイするのだが、VIVE Cosmos Eliteは眼鏡でも従来以上に快適に装着できる感じがした。一応PCに接続するVR HMDは眼鏡をしたまま装着できるものが多いのだが、今まではどことなく前にずり下がる感じで眼鏡が押し付けられ、窮屈な場合が多かった。
今回試したVIVE Cosmos Eliteは、額でしっかり支えられて安定感があるのか、眼鏡が押し付けられる感じがない。眼鏡のVRユーザーは試す価値ありだ。
そのほか、VIVE Cosmosには「リンクボックス」という、ケーブルを取りまとめて接続する付属品があったのだが、VIVE Cosmos Eliteでは小型化し、かなり省スペースになっている。さらに付属品にDisplayPort→Mini DisplayPortの変換アダプターを同梱しており、ノートPCのユーザーも使いやすいようにもなっている。
見た目には表れづらい部分ではあるが、使い心地に関しては確実に向上しているといえる。とくに装着性については、今までVR HMDはいくつか試してきた筆者であるが、このVIVE Cosmos Eliteはかなりオススメできる。
VIVE Cosmosシリーズは本体の使いまわしが可能
また、VIVE CosmosシリーズのVR HMDは、本体を使いまわして前面モジュールのみを取り換えることで、VIVE CosmosをVIVE Cosmos Eliteとして、あるいはVIVE Cosmos EliteをVIVE Cosmosとして使うことも可能だという。
つまり、ベースステーションがない場所で手軽にVRを楽しみたいときは前面モジュールをVIVE Cosmosに、ベースステーションもセッティングしてがっつり楽しみたいときは前面モジュールをVIVE Cosmos Eliteのものに、という使い方ができるのである。また、今後発売を予定している「VIVE Cosmos XR(仮)」に関しても互換性があるとのこと。
前面モジュールだけの販売も予定しているそうなので、VIVE Cosmosシリーズのどれか一つを買っておけば、他はフルセットを購入しなくても使えることになる。ただし、VIVE Cosmosのコントローラーは専用コントローラーなので、VIVE Cosmosの前面モジュールを使用して他のコントローラーを使うことはできない。
この前面モジュールの取り換え機能によって、例えばすでにVIVEのVR HMDをもっている人なら無印のVIVE Cosmosを買い、ベースステーションとコントローラーは従来製品のものを使いまわせるので、VIVE Cosmos Eliteは前面モジュールだけを買う、といった購入プランを立てることも可能になっている。
また、VIVE Cosmos Eliteを購入すると、HTCのVRゲーム配信プラットフォームである「VIVEPORT」のゲームが遊び放題になるサブスクリプションサービス「VIVEPORTインフィニティ」の2か月利用券が付属する。VIVEPORTには1800ものVRコンテンツを配信しており、ヘッドセットを買ってすぐゲームを楽しめるというのも嬉しいポイントだろう。
今後の展開を考えても大いに期待が持てるVIVE Cosmosシリーズ。いまVR HMDが欲しいと思っている人は、ぜひ注目してみてほしい。
(提供:HTC NIPPON)