新型コロナウイルスの流行に乗じた悪質なメールが報告
新型コロナウイルスの流行が世界中で続いており、さまざまなイベントなども中止が相次いでいる。思うように行動できない中で、情報が錯綜し、日用品の一時的な不足が発生してしまったのは、記憶に新しい人も多いだろう。
そんな新型コロナウイルスの感染拡大に関連した相談が、全国の消費生活センターに寄せられている。たとえば、マスクの入手が困難な状況に便乗した、不審なマスク販売広告メールに関する報告がある(新型コロナウイルスに便乗した架空の“マスク販売広告メール”にご注意!(速報第2弾)(発表情報)_国民生活センター)。
メールは、産業資材を扱うメーカー名の送信者名で、マスクの画像に「ウイルス、バクテリア、PM2.5、H7N9などをろ過して、汚染された空気の侵入を対策します」などという文面が記載されたものだ。価格は30枚につき4万1800円と高額で、「新型コロナウイルスの影響により、物流時間が長くなる可能性があります」などとうたっている。
もちろん、これはニセのメールだ。現在、そのメールから飛べるページは閉鎖されているが、実在する事業者のホームページアドレスと類似のURL名を使用していることから、個人情報やクレジットカード情報を不正に取得するなどを目的にしていた可能性がある。
正規のサービスなどをよそおったメールで、ニセのサイトに誘導させ、クレジットカード情報やログイン情報(IDとパスワードなど)を盗み出す「フィッシング詐欺」。銀行やクレジットカード会社、あるいはアップルやアマゾンなど、我々が日常的に利用するサービスを名乗って近づいてくる。
毎日のように報道されている新型コロナウイルスに乗じて、サイバー犯罪をはたらこうとする悪意のある者がいても、不思議ではないだろう。不確かな情報も流れがちな状況だからこそ、我々は用心しなければならない。