5分で解説! あなたとスマホは狙われている 第101回
新幹線予約や高速道路ETCの関連サービスからメールが届いたら気を付けて
連休前は要注意! チケット予約サービスを装う詐欺が大発生
2025年05月22日 07時00分更新
・連休前は交通系サービスを騙るフィッシング詐欺が多発するので注意が必要。
・「チケット予約サービスのアカウントが自動退会になるのですぐに更新してください」「チケット予約に保証金が必要」などと偽り、個人情報や金銭を盗もうとする手口が多い。
・届いたメールやSMSのURLは不用意にタップしない癖を付けましょう。
連休前は詐欺師が元気になる!?
観光庁の旅行・観光消費動向調査によると、日本人の国内旅行消費額は25兆1175億円で、コロナ禍前の2019年(21兆9312億円)を上回り、過去最高値を記録しました。航空機や列車、あるいは高速道路を使った長距離移動の需要はこれまでにない高まりを見せています。
連休や長期休暇に向けて航空機や列車、高速バスなどのチケットを予約するという人も多いでしょう。しかし気を付けてください。悪意のある人たちは、需要が増えた業界を狙って詐欺を働きます。特にそうした時期は、航空・鉄道・道路業界を騙ったフィッシング詐欺が多発するのです。
たとえば、新幹線のチケット予約サービスなどを騙って “このままだとアカウントを自動退会処理する”などと偽り、公式を模倣した偽のWebサイトに誘導したうえでクレジットカード情報を含む個人情報全般を入力させようとする詐欺メールがあります。
一定期間使われていないアカウントを自動的に退会処理するチケット予約サービスは実在するので、見抜くのが難しいと感じる方もいるでしょう。
ただし本物のサービスから自動退会処理の予告メールは送信されませんし、自動退会処理を事後報告するメールにURLは記載されていません。判別の参考にしてください。
不用意にURLをタップしてはいけません!
同じく連休前後に増えるのが、高速道路の運転に便利なETCに関連する団体を装って“利用には保証金の納付が必要”と偽り、プリペイドカードの番号を送るよう誘導してくるメールです。
こうしたフィッシング詐欺の被害は、慌てた被害者が本文内のURLなどをタップしてしまうことがきっかけです。どんなに衝撃的な内容が記されてあってもURLや電話番号をタップすることは(たとえ本物のメールだとしても)控えましょう。
必ずいったん落ち着いて、自分で当該サービスの公式サイトを検索し、送られてきた内容が正しいか、また本文のURLが正しいものなのかも合わせて確認しましょう。しかし、悪意のある人たちは本物のサービスとそっくりなメール文面や、本物のドメインと見間違えやすいURLを使って騙そうとします。そのため、本物と信じ切って被害に遭ってしまう人が後を絶ちません。
昨今はフィッシング対策協議会に報告された件数だけで1年に170万通を超える詐欺メール/SMSが飛び交っています。あらゆるメール内のURLは不用意にタップせず、まずはそれぞれの公式サイトに直接ログインして内容を確かめる癖を付けましょう。

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