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「VRで人生を変えるような体験を」

SAOや楽園追放のスタッフが集結したVR ADV「東京クロノス」開発のMyDearestにインタビュー

2020年03月20日 11時00分更新

文● 高橋佑司 編集● ASCII

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――「東京クロノス」の作品としての展開について、今後新たなVRテクノロジーをつかって何かやってみたいことなどはありますか?

千田氏:匂いを発生させるデバイスとか、VRライブのプラットフォームなど、VRを使ったテクノロジーで面白いことをやっている企業が増えてきているので、VR発のIPである「東京クロノス」もそういった面白いテクノロジーと組んで“とがった体験”を提供していくのもいいなと思っています。

 そういったコラボでは、ハシラスさんとVR美術館のような「東京クロノス VRライドギャラリー」というコンテンツのイベント展示などもやりました。「東京クロノス×何か」というのはガンガンやっていきたいと思っています。

 ゲームの「東京クロノス」は、“VR上で一番面白い表現”というのを考えながら作った作品ではありますが、表現するメディアによってはそれぞれに適した形に柔軟に変えていきたいですね。ARで表現するなら、ゲームの舞台に合わせて現実の渋谷で謎解きをしていくとか、そのメディアで一番映える表現をしていきたいと思っています。


――「東京クロノス」のVRならではの面白い表現といえば、例えばどのような点が挙げられるのでしょうか?

千田氏:「東京クロノス」では、他の作品に比べて“キャラクターの名前を覚えている人が多い”という印象を持っています。それはVRの特性上、プレイヤーが「キャラクターたちと一緒に物語の中心にいる」という感覚を強く感じられることも影響しているのではないかと思います。

 そうしたVRならではの一体感に加えて、360度の視界で見た時の風景の広がり、背景の演出などそれぞれのシーンの魅せ方というのを意識して作っているので、ゲーム中のシーンがより強く印象に残るようにというのは考えています。

 また、VRならではの面白い演出としては、作品内で女の子のキャラクターのシャワーシーンがあり、普通にプレイする分にはそれを覗くことはできないのですが、実は6DoFのVRデバイスで近くまで行くと、「見ちゃダメ!」っていわれる1枚絵が出てくるようになっているんです。

 ただ、「東京クロノス」は視覚的な演出ですべての大きさを3倍で作っているので、実際に近づくためには20m以上の距離を移動する必要があり、覗くためには相当な広さの部屋が必要になるため、ほとんど見つけられていない演出にはなっています(笑)。


――現在発売している「東京クロノス」に関しては、ユーザーからの要望などはあったのでしょうか︖

千田氏:ユーザーが物語へ介入できる要素が増えるといいのでは、というのはありますね。自分がした決断・アクションが、もっとより深くその後のストーリー展開につながっていくようなインタラクションの部分を、さらに強調できるのではないかなと思っています。

 また音の設計に関してもよりインタラクティブな変化を取り入れることで、視覚と聴覚の両面からのアプローチによって、キャラクターへの感情移入とか、「物語の舞台に自分がいる」という気分とか、そういった心理的な没入感の向上につながっていくのではないかと思っています。

 体の動きがアクションに反映されるようなものを“動の没入感”とすれば、こうした心理的な没入感は“静の没入感”ともいえるものですが、これは「物語×VR」を重視する弊社のコンテンツでは必須だと考えています。

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