■「かえ続けるとトク」と思わせる仕掛け
かえトクの登場で、スマホ市場はどう変わるのでしょうか。まず予想されるのがiPhone人気の高まりです。iPhoneは中古下取りの相場が高く、残価は40%前後と高く設定されています。これに対してAndroidスマホの残価は20〜35%程度と、割引の少なさが強調される結果になっています。
かえトクは誰でも利用できるキャリアフリーが特徴とはいえ、ドコモの回線を使うためにauショップで端末だけを買う人は少数派でしょう。ショップの販売現場ではau回線に誘導する施策を打ち出すことも予想されます。
また、「かえるとトク」になる条件をしっかり理解しておかないと、2年後に思わぬ残価の支払いが発生することになります。ショップ店員に勧められるまま、機種変更する人も出てくるのではないでしょうか。
法改正により、たしかに端末と回線をセットにした「縛り」はなくなりました。その代わり、「auでスマホをかえ続けたほうがトク」とユーザーに自発的に思わせるのが、KDDIの狙いといえそうです。
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