SIMロック解除やドコモ以外のネットワークとの相性はどうか
本題となる格安SIMとの組み合わせだが、ドコモ機ということで、SIMロックを解除しなくてもドコモネットワークを使った格安SIMでならそのまま利用できる。
そして、Galaxy A20 SC-02Mは一括購入されたものが多いためか、中古市場でもSIMロック解除されたものがほとんど。たとえ解除されていなくても、ドコモであれば、条件を満たしていれば中古品を入手したユーザーでもネット上で無料で解除可能だ。
主要SIMフリー機と違って、MVNOのAPN情報は入っていないので手動で入力することになるが、使うまでの手間といえばそのくらい。auやソフトバンクのSIMを挿した場合も同様だが、ソフトバンクのSIMではY!mobileのAPNが登録されていたので選ぶだけで利用できた。
残念なのは、auやソフトバンクの800~900MHz帯は対応していないこと。LTEの対応バンドは1/3/19ともともと少なく、auで使う場合はバンド1のみ、ソフトバンクは1と3のみとなるが、都市部で使っているときにはさほど不自由は感じない。au VoLTEにも対応しており、UQ mobile、au契約のSIMでも音声通話は問題なく利用できた。
さらに余談だが、2月1日未明の緊急地震速報が出たとき、筆者のGalaxy A20 SC-02MにはauネットワークであるUQ mobileのSIMが入っていたが、緊急地震速報が激しく鳴り響いていた。緊急時の対応も問題ないと言えるだろう。
実際の使用感はもっさりだが、メリットもある
スマートフォンとしての動作は、やはり全体的なもっさり感は否めない。それでも、通常にウェブサイトを閲覧しているときの反応の鈍さはさほどでもなく、アプリを切り替えたり立ち上げたりといったときに遅さが感じることが中心となる。むしろ使い方次第では気にならないと言っていいだろう。
そして、ドコモのアプリがたくさん入っているのは、エントリー機にはマイナスポイント。不要なものはアンインストールし、できないものは無効化。さらにそれすらも不可能なものは通知や機能を止めるなどしておきたい。
画面は決して大きなほうではないが、5.8型もあれば動画の視聴にも不自由はなく、縦長の画面を活用したアプリでも不自由を感じない。むしろ、大きすぎないサイズを評価したいくらいだ。液晶である点も、有機ELに比べれば多少視野角が狭いこともあるが、それ自体はのぞき見も減らせるし、焼き付きの心配なく使えることを考えればむしろ実用的とも言える。
そして、注目したいのはイヤホンジャックやストラップホールがある点も安心なところ。最近では落下防止のためにケースにストラップが付けられるようにしているものもあるが、本体にしっかり固定できる安心感に及ばない。
良質実用機としては買いでコスパ最強
中古ショップで未使用品を激安で入手できるGalaxy A20 SC-02Mだが、1万円台前半で上質中古品、後半なら未使用品を手に入れられることを考えれば非常にお得で“買い”と言うほかない。ただし、性能に過大な期待を抱くのは禁物だ。
性能を求めるならもう少し上のスペックを持つものが望ましいが、スマートフォンのスペック競争や、早い買い替えサイクルに疲れてしまった人は、Galaxy A20で達観してみてはいかがだろうか。

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