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格安SIMでアプリを使わず通話定額が可能になるか!? 日本通信が総務大臣裁定を申請

2019年11月15日 17時00分更新

文● ASCII

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 日本通信は、2014年4月からNTTドコモと協議を進めてきた音声通話サービスの卸契約について、協議が不調に終わったとして、電波通信事業法の規定に基づいて、総務大臣の裁定を求める申請をしたことを発表した。

MVNOがMNOに接続する際、音声通話の卸での金額は
10年近く変わっていないと主張

 国内主要3キャリアなどが含まれる、第二種指定電気通信設備を所有する事業者は、他の通信事業者が設備を利用する際の条件が書かれた接続約款を総務大臣に届け出て、それに基づく接続を受け入れる必要がある。

 日本通信は2007年、データ通信の相互接続について、ドコモとの協議が不調に終わったのち、総務大臣裁定を申請。その裁定により、総務省のガイドラインに基づいて計算された、原価に適正利潤を加えた料金での接続が可能になった。これが国内における格安SIMの実質的な開始となる。データ通信の接続料は、その後の通信規格の高度化、高速化により、帯域あたりの金額は確実に下がっている。

 それに対して音声通話については、2010年に卸契約を締結後、今まで料金の改定が無いと日本通信は主張。その間、ドコモを含むMNOは、1回5分まで、または無制限の国内通話定額サービスを開始しているにも関わらず、卸契約が変わらないため競争力が相対的に低下。MNOとMVNOの公正な競争環境実現のために今回の申請に至ったとする。

 具体的に裁定を求める事項としては、「音声通話サービスでも適正な原価に適正な利潤を加えた金額を基本とする料金で提供すること」「ドコモが提供している通話定額サービスをやはり適正な原価に適正な利潤を加えた金額で提供すること」の2つが挙げられている。

同種の意見は他のMVNOからも出ている
どういう結論になるのか?

 ちなみに同種の音声卸の条件を改善すべきという意見は他MVNOからも出されている。たとえば、楽天モバイルが2018年に総務省の研究会に提出した説明資料によると(http://www.soumu.go.jp/main_content/000581490.pdf)、2011年のLTE対応通話卸プランの設定以降、基本料金が月666円、通話料が30秒あたり14円(3年契約、2001回線以上時)から見直しがない点、キャリアが設定している音声接続料とは5倍強の差があることを指摘。

 そのため、MVNOでは料金面では有利となる中継事業者と提携し、「楽天でんわ」のようなサービスで通話料の低価格化や通話定額を実現しているが、中継事業者への接続には発信時にプレフィックス番号の追加、または専用アプリの利用が必要で、ユーザーとのトラブルになるケースもあるとする。

 通常の電話番号を用いた通話を、現在のスマホユーザーがどの程度利用しているかは個々に違いがあるだろうが、MVNOの格安スマホがこれまで以上に幅広いユーザー層に浸透していくためには必要な要素であるのは確か。どういう結論になるかに注目が集まりそうだ。


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