発見!Steamおすすめのゲーム 第106回
高難易度シミュを求めているならこれ
Steamおすすめゲーム「Cliff Empire」制約とノルマに揺られる崖上都市開発シミュレーション
2019年11月08日 18時00分更新
これは私だけの話かもしれないが、「SimCity 4」が唐突に遊びたくなることがある。都市開発シミュレーションというジャンルは名作と呼ばれる作品も多く今でももっと古い作品をプレイし続けるユーザーも数多くいる。とはいえ、新規で出てくる作品も面白くないのかといえば、そんなこともない。
「Cities: Skylines」 のように後発でもオマージュ作品として昇華された作品も出てきているし、「Banished」 のような時代を絞った高難易度にフォーカスした名作も存在する。
第106回は”崖”にフォーカスしたシミュレーション「Cliff Empire」を紹介する。
本作品は日本語字幕に対応している。細かい操作は後述するが、操作自体もキーボードとマウスのみで操作が可能だ。
地球に帰りたい人たちの望みを叶えよう ただし・・・
核戦争による荒廃で地球は放射能に覆われた死の星となった。死にゆく星を前に残された人類は地上に人工の崖を作って未来の人類が地球へ戻る可能性を残し、宇宙の軌道ステーションへと避難した。この”崖”を開発し、人類を再び植民させるのがプレイヤーの仕事となる。
本作品には自由になんでも開発できる実験的モードな"サンドボックス”、軌道ステーションから支援を受けながら発展を目指す"通常”、時間で起こる襲撃をいなしながら発展させていく超高難易度の"タワーディフェンス”の3つのモードが存在している。本記事では通常モードをベースに解説を行う。
本作品の操作は非常に簡潔で、"WASD”で画面の移動、マウスホイールでズーム、スペースキーでポーズとなっている。また、画面上のどこかを左クリックすることで建築メニューを開くことが可能だ。
建築画面で建てたい建物を選び、右下の場所を選択をクリックすることで建築モードに移行する。マウスホイールもしくは”QE" キーで建物の向きを決めて左クリックで建築に移る。とはいえ一番最初は"貯蔵所”以外は建てられない。
貯蔵所を立てた後は軌道ステーションから入植者を集うために発着ステーションと住居、労働場所を建造しなければならない。発着ステーションでは入居希望者が15人単位で運ばれてくるが、食料や水、電気などを確保し快適な生活を提供しなければ彼らは軌道ステーションへと帰ってしまう。
建物の建造には"マター”とよばれる資源とお金が必要だ。マターは鉱山を建造すれば掘り出すことが可能だが、環境に若干の悪影響がある。崩壊後の世界といえども環境が悪くなれば住民は病気になり、病気になると労働効率が下がるため資源の取得が遅くなるという悪循環が発生するのも、このゲームの難しくも面白い点となっている。
そして本作品では崖毎に予算が独立しており、それぞれの崖で資源の生産と経済を組み上げる必要がある。初期資源や予算は豊富にあるように思えるが、チュートリアルに従って建造と運営を進めると本作品の最初の詰まりポイントに差し当たるだろう。
違う崖への移植を始め出すと最初の崖のように発展させづらいことにも気づくし、崖毎に日照量や風量、地中資源にも差があったりと上手くいかない点も目立ってくる。崖同士では資源の売買や都市資金をローンさせることで違う崖へと援助も可能だが自助努力による採算を取るのには苦労するだろう。崖の狭さと入植のしづらさ、必要資源の生産を独立化させてと考えて建造しても黒字にはなかなかならない。
そして、貯蔵所の初期資源をあえて「いただける」と表現しているのにもこの点に理由がある。軌道ステーションは時たま資源を要求してくる場合があるのだが、崖同士の取引と違い軌道ステーションとの交易は二束三文で買いたたかれるのである。
要求量も非常に多く、外貨という意味では軌道ステーション便りとなるのにも関わらず、これがまた安すぎて、あまり嬉しくない。崖同士でやりとりをするにしても同じ経済圏でお金を回しているに過ぎず外貨は軌道ステーションとのやりとりしか方法がないのだが、要求に応えられない場合は違約金をガッツリと持って行かれる二重苦となっている。
難しいが、半端ではない達成感
軌道ステーションからの要求以外にも外敵の襲来や風が止まるなどの災害もあり、本作品は一筋縄ではいかない。古今東西の都市開発シミュレーションの中でも本作品は難易度の高さでは上位と言い切ってもいい作品だろう。
だが、経済を確立し運営を安定化させたときの達成感は半端ないものである。プレイをあえて縛ってプレイすることが好きな人や、高難易度な都市開発シミュレーションが欲しいと思ったなら本作品をズバリ開発するべきだろう。
「Cliff Empire」の推奨動作環境は?
ストア記載の情報では最低グラフィック要求がCPU内蔵となっている。その他の要求スペックも低いので、最新のCPU内蔵GPUでも動作するだろう。
「Cliff Empire」
●Lion's Shade
●1220円(2019年8月7日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows
ジャンル 街づくり、シミュレーション、シングルプレイ、ストラテジー、SF
■著者:rate-dat
・Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: ratedat
・Twitter:@rate_dat
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